猿滝山
 県道足立東城線から、林道を歩き、適当なところより取り付き
猿滝山に登る。 下山は、往路を辿り出発点に戻る コース


標高     1,027m
所在地    新見市、広島県庄原市
歩行距離   4.5Km
登山日    2009年11月7日(土
天候      曇り。 現地気温10℃。
備考     山陽新聞社発刊の岡山県万能地図に載っている、猿滝山に登る事にする。
        ネットで調べたが、登山情報は無い。
        地域手的に見て、ヤブコギが有ったとしても笹と潅木ぐらいだと想定する。
        林道から適当な尾根を登り、猿滝山の頂上まで歩く事にし、尾根に上がる
        ルートを4パターン想定する。
        オーソドックスなのは、林道終点まで歩き、そこから踏み跡を辿るのが
        普通だが、それだと、歩く距離が長くなる。
        今回、かなり手前から尾根に取り付き、運良く踏み跡を見つけれれば、
        ベストなルート取りとなるのだが・・・。
        こればかりは現地に行って見ないと分らない。
        出たとこ勝負だ。
        
歩いてみて、尾根には踏み跡が残っているが、もうずいぶん人が歩いて
        いないような感じだ。
        しかし、尾根に沿って、植林帯の中には立派な踏み跡が残っていて、
        歩き易く、時間を稼げた。
        猿滝山南西側植林帯の木が、2〜3年程度前に手入れされているので
        広島県側からは林道を通って、楽に来れるようだ。
        これは、猿滝山一つ手前ピークの、南西に伸びる植林帯の尾根が林道に
        出られるように見えた。

アプローチ  自宅を6時45分に出発し、真備から仏ヶ峠を越え、美袋に抜ける。
        国道180号線を新見に向けて走る。 新見から国道182号線に入り
        九の坂トンネルを出て、次の信号を右に曲がり、JR伯備線に沿って走る。
        JR足立駅の先を左に曲がり、足立東城線を走る。
        三室川ダムを過ぎ、ダム湖の終り辺りで、足立東城線は左に曲がる。
        青笹川に沿って走るが、紅葉が何とも言えない位、綺麗だ。
        道幅も狭くなり、ある程度走った所に、ポツンと1軒の民家がある。
        この辺りは、岡山県の果てのような辺境の地だ。
        更に走ると、大きく曲がり込むヘアピンカーブがある。
        その先で、左側小さな小川に沿って走ると、廃屋が見え左にカーブし
        短い、ガードレールのある橋を渡る。 廃屋(廃小屋か?)が2軒あり、
        その横、道路から右に林道が延びている。
        この林道入口が道路幅が少し広く、左一杯につけて、8時45分駐車。
        側には古ぼけたドラム缶が1本置いてあった。
  チェックポイント 時間 標高 メ        モ
  駐車位置 8:55 764m 出発の準備をしていると、赤テープを忘れた事に気が付いたが、常に1〜2個はザックの中に入れてあるので、非常用の分を使用する事にして、出発する。 ビニールテープは、装備の補修などにも使用できるので、常に持ち歩いている。 林道入口のモミジが紅葉して綺麗だ。 ほとんど平坦な林道を進む。 路面の状態はかなり良く、乗用車でも問題なく走れる。 それでも、緩やかとは言え、少し登っている。 アーチ状に林道上に木が倒れているが、車でも問題ない。 最短の尾根取り付き場所に来たが、左側に川があり、渡るのに手間取るのと、尾根も見たところ、それほど楽ができそうに無いので、第一案はパスする。 二つ目のアーチ状に木が倒れている所るぎる。 第二案の尾根取り付き場所近くに来たら、左側に少し戻る方向に広場がある。 その先が取り付き易そうに見えたので、ここからトライしてみることにする。
  広場へ分岐 9:05 815m 林道から広場に入ると、予定していた取り付き尾根では無いが、正面が登り易そうに見える。 少し予定を変え、ここから取り付く事にする。 伐採した跡を少し登ると、伐採された木が積み重ねられている所を乗り越す。 この木は、作業道の土が崩れないように積み上げてあるようで、乗り越すと作業道に出る。 作業道を少し右に進み、適当な所から、上に登って行く。 伐採されているので、何処でも歩けるが、できるだけ楽な所を選ぶ。 やや急な登りで、汗が噴出してくる。 登りきると、再び作業道に出る。 作業道を右に少し進み、またまた、適当な所から、かなり急な斜面を登る。 作業道が作られた為か、土が柔らかく、足元の土がズルズル下にズリ下がる。 ズリ下がる前に、次の足を出さないと登れない。登り切ると、またまた作業道に出る。 さすがに汗だくでしんどいので、一息入れる。 下を見ると、伐採されて何も無いので、この辺り一帯の見通しは良い。 ここからどうするか、少し考える。 北隣の尾根の様子を見ようと作業道を少し北に歩いて見る。 北隣の尾根の方が少し上まで伐採されているが、谷を回りこんでそこまで行く労力を考えると、このまま上に登り、進んだ方が楽だと判断する。 作業道から、削り取られた山の側面2m程度を、木の切り株に捉まり、よじ登る。 ここから山の斜面の刈り払い最上部まで、4〜5m登り、胸丈程度の笹がある急斜面を登る。 笹も密集して生えている訳では無く、潅木も多少あるが、それほど登り難くも無い。 急斜面なので、笹や潅木に捉まりながら登って行くと言う感じだ。
  主尾根出合 9:30 937m 尾根に出ると、笹の薄い所は、踏み跡が感じられるが、もう人が歩かなくなってから、久しいと言う感じを受ける。 歩き難いと言うほどでもなく、進んで行くと、笹が無くなり、潅木だけになる。 右側が植林帯で、植林帯の境の辺りを歩くと歩き易い。 右側の植林帯も、その上の980mピーク手前で最後になり、その上は笹が茂っている。 左側を見ると、植林帯があり、この辺りは潅木も無く、左側の植林帯に入っていける。 落ち葉が溜まっているが、良く見ると植林帯の中に、ハッキリした踏み跡がある。 踏み跡を辿って緩やかに登って行く。 踏み跡は、南側の尾根分岐のコルに出る。 踏み跡は、この分岐の尾根を回り込むように、続いている。 踏み跡も細いが、なかなか立派で、良く分る。 右上の尾根を追いながら、歩き易い踏み跡を辿る。 歩いて行くと、尾根をまわり込むようになり、笹が見え出し、鞍部に付く。
  鞍部 9:50 985m ここからは、胸丈程度の笹が茂る尾根を登って行く。 笹も密集して生えている訳では無いが、そうかと言って少なく歩き易い訳でもない。 適度に笹を掻き分けながら登る必要がある。 笹が少ない所は、踏み跡が感じられる所がある程度。 小さなピークを登り切ると緩やかに少し降り、緩やかに登って行くが、左側に植林帯があり、その中を進む。 小さなピークの辺りで、古びた青い紐が木に付いているのが見つかり出す。 植林帯の中は、笹が生えておらず、歩き易い。 ピーク近くになると、左側(南西方向)に降る尾根がある。 赤テープを付け、間違って降らないように印を付けておく。 そのまま、尾根よりやや左の植林帯の中を、トラバース気味に進む。 再び左側(南西方向)に降る、植林帯の尾根がある。 ここも赤テープを付けておく。 踏み跡のある、歩き易そうな尾根だ。 植林帯の中から、このなだらかな尾根の、一番高い所を目指して進むと猿滝山頂上に着く。
  猿滝山頂上 10:05 1,027m 猿滝山頂上を示す物は何も無い。 一番高い所は、膝丈程度の笹がまばらに生えているが、その他の所は何も生えていない。 西側の、広島県側にある植林帯は、2〜3年前に植林帯の手入れがされている。 山頂は、植林と木立ちに囲まれ展望は全く無い。 周りの木々は紅葉も終り、落ち葉が沢山下に落ちている。 静かで、鳥の囀りが遠くから聞こえてくる程度。 お腹が空いたので、ドーナツをかじり、一休みする。
  休憩後下山 10:20   曇り空で、木立ちの中を風が吹き抜け、じっとしていると寒く感じられるので、一休み後は早々下山する。 来た道を戻るが、案の定植林帯の尾根が良い道で、間違えて降りそうになり、赤テープを見て気が付く。 帰りは、赤テープを確認しながら鞍部まで戻る。
  鞍部 10:30 985m 鞍部から、登る時の伐採された場所が見えるので、ひょっとしたらここからうまく林道に出られるかもしれない。 が、無難な選択として、来た道を戻る。 植林帯の中の踏み跡を辿り、快適に早く戻る事ができる。 植林帯の中の踏み跡が終わると、伐採されたところが見え出す。 潅木のある尾根を降り、胸丈程度の笹の茂る尾根を降る。
  主尾根出合 10:45 937m 登って来た辺りの、適当な所から尾根を左外れ降る。 かなり急な斜面なので、笹や潅木に捉まりながら、慎重に降り、刈り払い上部に出る。 作業道に折り易い所を探し、と言うより、よじ登った場所から、作業道に降り立つ。 登って来たとおり降りても良かったのだが、作業道があるので、作業道を適当に、緩やかに降る。 林道のある位置は、上から見てだいたい分るので、本当に適当に歩く。 作業道が無くなっても、何処でも歩けるので、尾根のような所を降って行くと、伐採された木がまとめて置いてある辺りに降りる。 降りたところに作業道が、林道に沿ってあり、緩やかに降ると、林道の橋の袂に出る。
  林道出合(橋) 11:00 820m 橋の上でお湯を沸かし、昼食をとる。 天候も良くなってきて、晴れ間が見え出す。 川の水は多く、水の流れる音を聞きながら、ゆっくり休憩する。 無事目標を達成し、至福の一時だ。 橋の側から横を見ると、橋を構成している丸木に、なめこ茸が生えている。 色、形状などを見ても、なめこに間違いないと思うが、自信が無かったので、採るのはやめた。
  昼食後出発 11:35   ゆっくり休憩をとった後、林道をのんびりと降り、駐車位置まで戻る。
  駐車位置 11:50 764m 駐車位置には、地形図上で、家が描かれているが、現在は全て廃屋で、人は誰も住んでいない。 三室川ダムまでの帰り道、車窓から見える紅葉は、何とも言えないほど綺麗だった。



登山ルート。
青い丸は、作業道出合を示す。
青い丸が付いている辺りは、植林が伐採され、作業道だらけで、まるで迷路のようになっている。


  

林道入口。                          林道入口のモミジも紅葉して綺麗だ。
右は、廃屋(廃倉庫)。


  

林道の上をアーチ状に木が倒れている。        林道から取り付いた辺りは、木が伐採され、作業道が
2つ目の木が倒れている所の先を            迷路の様に走る。
左に曲がり広場に入る。


  

広場から見えている尾根を登る。            猿滝山頂上付近まで来ると、苔生した境界見出し標となる
切り倒した木が作業道の基礎と             コンクリートの杭がある。
なっている。


  

猿滝山頂上。                        猿滝山頂上は、なだらかに長細い尾根だ。



  

猿滝山頂上の一番高い所は、膝丈程度の      辺りには紅葉も見られる。
笹がまばらに生えている。


  

なめこ茸ではないだろうか。               林道に掛かる橋に生えている。
                                苔が生えているが、れっきとした橋を構成する木だ。