42・27
二俣山・皆ヶ山・大ナメラ・擬宝珠山
 蒜山高原キャンプ場を出発し、二俣山、皆ヶ山と登山道を
登る。 大ナメラ、五五郎のコル、擬宝珠山の肩まで
尾根沿いに大藪漕ぎし、後は登山道歩きで擬宝珠山まで
歩き、鏡ヶ成国民休暇村に下山する
コース


標高      二俣山   1,085m
        皆ヶ山    1,159m
         大ナメラ  1,164m
        擬宝珠山  1,110m
所在地    真庭市
歩行距離   6.6Km
登山日    2007年11月4日(日)
天候      曇り。 現地気温7℃。
        風が強く吹き体感温度は7℃以下。
        天候も悪化し、大ナメラ頂上に着く頃にはガスと
        霧雨が降りだす始末。
        昼過ぎ多少天候が回復したが、つかの間で
        擬宝珠山に着いた時には大ナメラ〜皆ヶ山は
        ガスの中で今日通過したルートを眺める事は
        出来なかった。
アプローチ  自宅を5時に出発し、玉島インターから山陽自動車道に入り
        岡山自動車道、中国自動車道、米子自動車道を通り、
        蒜山インターで降りる。 県道114号大山上福田線を登り
        鏡ヶ成国民休暇村駐車場に6時45分到着。
        5分ほどして岡山の山MLメンバーの車が到着。
        自己紹介後、7時前私の車で蒜山高原キャンプ場へ向かう。
        10分少々で蒜山高原キャンプ場の駐車場に到着。

メンバー   岡山の山MLの下記メンバー4名と私とで計5名。
        KANAYAMAさん
        NIOさん
        吉備の中山さん
        HUKUSHIMAさん

備考     今回のコースで地形図を見たとき難しいなと、思ったところで
        やはり、少し間違えている。
        道がある訳ではなく、背丈以上の根曲竹や笹、また潅木に
        遮られ見通しどころか、まともに歩けない中で間違えない
        訳がない。
        歩き易い所を探しながら進むので、ズレた分方向修正している
        つもりでも、視界が利かないので全く見当外れの方向に進んで
        いる可能性もある。
        ガスに撒かれればなお更状況は良くない。
        そんな中で何とか無事走破できたことはとてもうれしい。
        
皆ヶ山から、大ナメラ、五五郎のコル、擬宝珠山の肩まで3Km。
        ヤブコギで3Kmを一人で歩くのは大変なので二の足を踏んで
        いたのだが、今回岡山の山MLで賛同者を得て行くことが
        でき良かった。
        ガスが出てきて天候が悪化した時点で、一人だと多分ギブアップ
        していたと思う。
        一人だと行こうと言う勇気もいるが、行きだしたら自分との戦いになる。
        一人だと苦境に立たされたとき、心細くなるものだが、同じ目的で行く人が
        一緒だと話もでき、不安感が無くなるのは、精神的にはかなり楽になる。

        今回は5人で先頭を変わりながら、ヤブを漕いだおかげで、それなりに
        楽もできたし、一人で歩くよりは時間短縮になったと思う。
        ヤブコギは自己満足でしかないかも知れないが、達成感は登山道のある
        山に登る以上のものがある。
        今回ご一緒させていただいた岡山の山MLの皆さん、お疲れ様でした。
        いろいろお世話になり、ありがとうございました。
        また機会があればご一緒させて下さい。
  チェックポイント 時間 標高 メ        モ
  蒜山高原キャンプ場 7:20 588m なだらかな登山道を進んで行く。 KANAYAMAさんがいろいろ茸を見つけるが食べられる物はないようだ。 KANAYAMAさんは普通の人では目のいかないようなところまで見える人で、ここは茸の宝庫と絶賛されていた。 少し行くと登山道は傾斜が急になってきて、尾根沿いの急登が連続する。 昨晩のアルコールが少なかったせいか、KANAYAMAさんのペースが落ち出す。 皆ヶ山まで1700mの標識がある。 天候は曇り空で、風は相変わらず少し強い。 途中で一息入れ、少し傾斜が緩やかになり、再び急坂を登りつめると二俣山頂上に着く。
  二俣山頂上 8:30 1,085m 二俣山頂上には、「二俣山山頂 標高1080m」の標柱が立っており、南側に多少展望がある。 少し休憩をとろうとしたが、風が強く寒いため、景色を少し眺めるだけですぐ出発する。 なだらかにコルまで降って行き、コルから再び急坂が続く。 曇っていた天気も少し日が差し出し、風も治まり暑く感じ、汗が額からほとばしる。 道がなだらかになり少し行くと、三角点のある皆ヶ山頂上に着く。
  皆ヶ山頂上 9:00 1,159m 皆ヶ山頂上は東側に展望があり、アゼチ、上蒜山などが見え、紅葉が綺麗だ。
  休憩後出発 9:10   少し休憩の後、尾根沿いの笹藪に突入する。 最初少し刈り込んだ跡があったが、すぐになくなり尾根に沿って少し進んだ後、左に曲がり背丈以上の笹が茂る中をコルに向けて降って行く。 ここは、はっきりした尾根の分岐がある訳ではなく、尾根に沿って歩いただいたいの距離を把握して降りるしかない。 降りは結構急だが、特に問題もなく皆ヶ山頂上から15分程度でコルに着く。 コルからはかすかに古い踏み跡らしきものが感じられる所もあるが、笹と根曲竹と潅木を掻き分けながら登って行く。 所々倒木があったり根曲竹が密集して生えて、尾根を右に少しずらしたりしながら登る。 途中目印の赤テープや、ビニール紐を2〜3箇所で発見。 以前登った人がいるようだがずいぶん古ぼけている。 天候は悪化してきて、ガスの中に入る。 また霧雨のような雨も時折降り出す。 段々なだらかになってくるが、なだらかになってからも頂上最高点までは少し時間がかかる。 ブナの大木がある所が一番高く感じられ、ここが頂上のようだ。
  大ナメラ頂上 10:25 1,164m ここまでは予想していた時間(予定1時間30分)よりも早く着いている。 昼食を兼ね休憩をとる。 頂上はなだらかで、尾根幅も広く笹が生えているが概ね胸丈程度。 所々木が生えているものの、展望が望めそうだが、あいにくのガスで景色は全く見えない。
  昼食後下山 10:40   昼食後じっとしていても寒くすぐ下山にかかる。 ここは間違え易いなと思っていた所で、やはり少しルートを外しかけた。 歩き出してすぐの所だ。 背丈程度の笹とガスで視界を遮られ、歩き難いために誤った方向に進んでいた。 また尾根の分岐がはっきりしておらず、おかしいと思いGPSで確認するとやはり少し方向が違う。 尾根と尾根の急斜面をトラバースすること10分程度で目標とする尾根に入り込む。 このトラバースは、かなりの急斜面で、生えている木に掴まりながら歩く事ができ、さほどきつくはなかった。 この尾根は、分岐から尾根幅が広く、なかなか現在地がつかみ難い所だ。 笹と根曲竹が入り乱れ、潅木の生えている尾根を尾根を降って行く。 最初の1,080mピークの手前までくると、尾根が細くなり分かり易くなる。 最初のピークを越るとなだらかになり、踏み跡らしきものが所々で見つかる。 また、古ぼけたビニール紐が木の枝に付いており、過去には歩いた人がいるようだ。 尾根は2度ほど向きを変えるが、尾根が細く分かり易いので、ヤブコギでも迷うことはない。 2番目1,090mピークを越えるが、この分岐も分かり易く、ヤブコギながら順調に進んで行けた。 問題はこの先の990mピークで尾根の向きが90°右に曲がる所だ。 擬宝珠山から現地の下見をし、地形図を見て難しそうだなと感じた場所である。 背丈以上の根曲竹で視界を奪われ、なおかつ思うように歩けない状況では迷わないほうが不思議なぐらいだ。 特に尾根がなだらかで、どこが尾根の中心か分かり難い。 その為、少し左に曲がるのが、根曲竹の猛烈なヤブに阻まれ思った方向に進めていなかった。 結局気が付いた時には、根曲竹の斜面をトラバースする羽目になった。 何度もこの手のトラバースは経験しているが、たいていの場合根曲竹は斜面に沿って倒れこんでいる。 今回も同じで、根曲竹が太く、かなり密集して生えている為に転倒続出で一番体力を使った。 片足で根曲竹を踏んづけてもう片足を動かそうとすると、実はもう片方の足に引っかかる状況になっていて、何度も頭からスライディングしたり、転んだ。 これは経験した事がない人には分からない辛さだ。 ほとほと嫌になる。 横にトラバースしようとしても降って行くほうが多く、気が付いた時には、990mピークの下側にきていた。 根曲竹の隙間から五五郎のコルが見え出す。 このまままっすぐ降れば、五五郎のコルだが、最後登り返さなければならなくなりそうなので、そのままトラバースを続ける。 小さな谷を渡り、根曲竹が笹に変わった所でだいぶ横に進めたが、まだまだである。 ずいぶん横に進んだと思ったとき、左に目的とする尾根が見えた。 五五郎のコルまであと100m強になった所で、5〜6m上の目的とする尾根に這い上がる。 ここまで休憩を2〜3度取りながら降ったが、このトラバースが一番キツかった。 幅の広い尾根を歩き易そうな所を探しながら降るとなだらかになり、五五郎のコルに着く。
  五五郎のコル 12:45 886m この時期は日が落ちるのが早く、安全のためスタートも少し早めており、最悪14時到着を予定していたので、時間的には余裕がある。 非常に疲れた。 少し休憩をとる。 天候も回復してきて晴れ間があり、日差しが暑く感じられる。 笹の上から南北に多少景色が見える。
  休憩後出発 12:55   10分弱休憩をとった後、残すは720mの距離と高度180mの登りだけになる。 ここからは比較的なだらかな登りだが、背丈程度の笹と潅木のヤブコギ。 所々古い踏み跡が見つかる。 先ほどのトラバースから比べれば格段に楽になる。 順調に登って行き、940mピークを越える。 このピークは、地形図ではピークらしく描かれているが、実際は平坦地に近い。 なだらかに登って行くと、地形図に描かれていないピークを越える。 ここから笹と潅木の急坂が続く。 笹は概ね胸丈程度のところが多く、途中振り返れば、五五郎のコルに降ってきた尾根の景色が見え、素晴らしい。 先ほどの降りがきつかったので、少々感動さえする。 ここを通った人にしか分からないだろう。 急坂をの後いったん緩やかになるが、再び急坂が待っている。 笹から根曲竹に変わり少しヤブもキツクなってくる。 擬宝珠山の肩の木立が見え出すと、潅木と根曲竹で益々歩きにくくなってくる。 やっと擬宝珠山の肩に着き、歩く方向が左に向いてくると、胸丈ぐらいの笹に変わり歩きやすくなってくる。 木立の中、なだらかになって少し行くと、古い登山道後に出る。
  登山道出合 14:25 1,052m 古い登山道に出たところで、少し休憩をとる。 安心したせいかお腹もすいてきて、まだ残っていたおにぎりを1個食べる。
  休憩後出発 14:35   休憩後古い林道に沿って少し歩くと道は藪に消えるが、実際の登山道はここから5〜6m下にあり、軽く笹藪を真下に降り擬宝珠山への登山道に出る。 登山道には「皆ヶ山」と指導標があるが、この藪では行ってみようと思う人は皆無に等しいのではないだろうか。 と言うより、まず行くことができない。 快適な尾根沿いのなだらかな登山道を疲れた重い足取りで歩くこと10分程度で三角点のある擬宝珠山頂上に着く。
  擬宝珠山 14:45 1,110m 天候が悪化してきて、残念ながらガスで展望はあまり良くない。 皆ヶ山や大ナメラガスにすっぽり覆われている。 先ほど降ってきた尾根も全く見えない状況になっている。 紅葉シーズンのためか駐車場に入る車でつかえている鬼女台あたりが、かろうじて見えている。 遠くは霞んでよく見えない。 記念撮影をし早々下山する。
  休憩後下山 14:50   頂上から気持ち引き返し、鏡ヶ成国民休暇村へつづら折れに降って行く。 キツイヤブコギ後のためか、岡山の山MLメンバーはこの登山道は高速道路だと言って、かなり早い足取りで降って行く。 紅葉を楽しみながら快適に降ると、あっと言う間に鏡ヶ成国民休暇村の駐車場に着いてしまった。
  鏡ヶ成国民休暇村 15:05 926m ひとまずここで解散し、KANAYAMAさんに私の車がある蒜山高原キャンプ場まで送ってもらった。 帰り道は、蒜山の行楽客でいたるところ車が溢れ返っていいた。



登山ルート。
緑色の線は通過予定ルート。
緑色の尾根は尾根の分岐が分かり難く、尾根幅が広いのと、根曲竹で思ったように
歩けていない。(注:本文参照)




大ナメラ頂上の様子。
頂上はなだらかで広く、笹も概ね胸丈程度。
あいにくのガスで展望は無い。
木が少ない所もあり、天候さえ良ければ多少の展望が期待できそうだ。




1,090mピークを越え、五五郎のコルに降る途中で撮影。
五五郎のコルから擬宝珠山の肩へ登る尾根が見えている。
右側端は、象山(笹ヶ峰)。
紅葉で綺麗だ。




五五郎のコルから北側の景色。
象山(笹ヶ峰)東側の1,027mピークが見えている。





五五郎のコルから2つ目のピークを越え、後ろを振り返った景色。
1,090mピークから五五郎のコルへ降るルートが見えている。
紅葉が綺麗だが、緑色に見えるのは根曲竹でトラバースした所は
ほとんど全て根曲竹だった。
尾根は紅葉しているが、木の下周りも同じく根曲竹で覆われている。
手前の丘に見えるのは2つのピークが重なって見えており、
残念ながら五五郎のコルは見えていない。




上記写真を撮影した場所から西の景色。
左側端がこれから向う擬宝珠山。
紅葉が綺麗です。




最後のピーク、擬宝珠山に到着し達成感に浸る岡山の山MLメンバー。
感無量、最高の一日でした。
あいにくのガスで景色が今一だったのが残念です。
曲がりなりにももう少し晴れ間が欲しかった。