長義山・ダルガ峰・駒の尾山・黒岩山
 千種の長義山登山口から、長義山に登り、ちくさ高原スキー場上部を
経由して、ダルガ峰、駒の尾山、黒岩山まで歩く。
黒岩山からの下山は、引き返し、林道ダルガ峰線の

駒の尾山登山口へ戻る コース


標高     長義山        1,106m
        ダルガ峰       1,163m
        駒の尾山       1,281m
        黒岩山        1,006m
所在地    英田郡西粟倉村、美作市、兵庫県宍粟市
歩行距離   8.8Km
登山日    2009年10月18日(日
天候      曇り、時々晴れ。 現地気温10℃。
         天気予報とは裏腹に、思ったほど天気は良くなかった。
         駒の尾山頂上では、日差しに恵まれゆっくりできた。

備考     以前ダルガ峰の頂上を、1,206.8mの三角点としていたが、宍粟市・
        しそう観光協会・(財)しそう森林王国協会による、ダルガ峰の山頂標柱が
        1,163mピークに建てられていたので、このページでは1,163mを
        ダルガ峰の山頂として、標高を入れました。
        この辺り一帯は、紅葉が進み、カエデやモミジ、ナナカマドの赤色が
        綺麗でした。 緑色〜黄色〜赤色とコントラストが素晴らしい。
        落葉したばかりの落ち葉の絨毯の上を、カサカサと音を立てて歩く

        森の妖精に出会えるような、静かな山行でした。
        黒岩山は、ヤブコギを覚悟していたが、一部不明瞭な所があるものの
        しっかりとした踏み跡が残っており、ほとんど荒れも無く、歩き易かった。
        黒岩山は木立ちに囲まれ展望は無いものの、木立ちの上から駒の尾山が
        見え、西に少し降ると、那岐山方向に展望があります。

アプローチ  自宅を5時10分に出発し、国道429号線を足守から建部に抜ける。
        国道484号線を吉井町に向けて走る。
        国道374号線を林野に向けて走り、途中から国道429号線に入る。
        西粟倉村役場の手前を右折し、林道ダルガ峰線を北に上って行き、
        駒の尾山登山口駐車場に、7時50分到着。
        ダルガ峰林道入口に全面通行止めの表示があったが、今日は日曜日の
        為か、工事をしておらず、登山口まで通れた。(ラッキー)

        到着時車は1台も停まっていない。 モンキーを車から降ろしていたら
        広島ナンバーの車が1台来た。 どうやら登山者らしい。
        モンキーをデポし、8時5分千種町に向け、ダルガ峰林道を峰越峠に向う。
        兵庫県に入り、緩やかに下り、ゆるい左カーブの右側に広い路側があり、
        長義山登山口の標柱がある所に、8時20分到着、駐車。
        ダルガ峰林道は、法面工事の為、来年1月29日まで全面通行止めと
        なっています。 平日林道ダルガ峰線の駒の尾山登山口から登られる
        方はご注意願います。
        若杉原生林(峰越峠)側から登山口に行くようになります。
  チェックポイント 時間 標高 メ        モ
  長義山登山口 8:30 1,009m 幅広で未舗装の林道入口には、「宍粟50名山 長義山登山口」と書かれた新しい標柱が立っている。 寒気が入ってきた為か、体に感じるぐらいの弱い雨が少し降ったが、すぐに止んだ。 天候は曇りで、時折、青空が少し見える程度。 林道を少し入ると、すぐ1〜2m程度の急な所を上がり、笹とススキの中の細い道を、緩やかに、つづら折れに登る。 登山道の草などは刈り払われ、手入れがされており、歩き易い。 幼少の苗木には、鹿避けのネットが巻かれている。 少し行くと、左側鹿避けのネットに沿って登り、鞍部に着く。 鞍部には手作りの指導標がある。 ここから尾根に沿って急な登りとなる。 登って行くと、「ヒュー、ヒュー」と言う、何頭かの鹿の鳴き声がすぐ近くでする。 ある程度登り、振り返ると展望があり、停めている自分の車が小さく見える。 鹿は、遠くに行ったのか、鳴き声が小さくなった。 刈り払われた尾根から、自然林の中に入るが、急登は続く。 進行方向、木立ちの合間が明るく見え出すと、緩やかになり、三角点のある、長義山頂上に着く。
  長義山頂上 8:45 1,106m 長義山頂上には、「宍粟50名山 長義山(1106m) No.15」の標柱が立っている。 一息入れ、薄暗い植林帯の中を緩やかに降って行くと、左側木立ちの合間から、赤く大きな物が見える。 少し降ると、赤い物はハッキリしてきて、なんと大きなモミジではないか。 日差しに輝いて、燃えるように赤く、美しい。 この木は、後で駒の尾山山頂からも確認できた。 植林帯の降りは、かなり急になってきて、踏み跡が不明瞭になると、ピンクのテープが目印となる。 足を滑らさないように、気を付けながら、一歩一歩ゆっくりと降る。 なだらかになってくると、小さな沢を斜めに横切り、目の前の尾根を目指して進む。 鞍部まで来ると踏み跡があり、尾根に沿って登ると、すぐ大きな窪みが見つかる。 これは炭焼きの釜の跡ではないかと推測される。 右側植林、左側自然林のやや急な尾根を登って行くとなだらかになり、手作りの指導標が見つかる。 この辺りの山は、なにかいつもと違うように見えると思っていたら、すずきさんと行った、「阿舎利山・三久安山」を思い出した。 植林帯の中は言うに及ばず、自然林の中何処でも自由に歩ける。 下草も何も生えてないのである。 鹿がたくさん生息しており、その食害による物だと思う。 その証拠に、鹿が食べない、シキミだけは、群生しているのだから。 シキミにはアニサチンなどの有毒成分があり、鹿は食べない。 細い尾根で、しっかりとした踏み跡が付いている。 ピンクのテープや色あせた赤テープが目印となる。 緩やかに降り、小さなピークを越える。 何か動いたと思ったら、鹿が1頭、たて続けに、合計5頭の鹿が少し先を駆け抜けていった。 離れているのと、動きが速いため、シャッターチャンスは与えてくれない。 私はこの光景を、ただ呆然と眺めていただけだった。 この先で、尾根は2つに分岐する。 ここで、ピンクのテープに惑わされ、右側の尾根を登りかけたが、地形図とコンパスで確認すると少し方向が違う。 少し戻り、左側の尾根を登って行くと、痩せ尾根になり、踏み跡が見つかる。 尾根の両側の土砂は流れ落ち切り立ったようになっている。 特に左側の尾根は、中がえぐれ、尾根に生えている木の根で、土がどうにか持っているように感じる。 尾根の上部に岩が多くなってくると、1,081mピークに着く。
  1,081mピーク 9:30 1,081m 1,081mピークは、大きな岩と木が数本生えており、展望は無い。 ピンクのテープに惑わされ、右側の尾根を登っても、ここまで来れるのだが、少し大回りになる。 そのルートを覗いて見ると、急な尾根に、ピンクのテープがたくさん付いていた。 1,081mピークから、左に曲がり、踏み跡のある尾根を緩やかに降る。 降り出すと、幅広の未舗装の林道が見え出し、鞍部で林道に合流する。 刈り払われた林道の草の上を緩やかに登って行く。 やや降って鞍部からは林道がコンクリート舗装されている。 登り切ると、未舗装になる。 地形図で確認すると、方向が少し違っており、鞍部まで引き返す。 鞍部の木に、ピンクのテープと、手作りの「ちくさスキー場」の指導標がある。 林の中に踏み込むと、すぐ先にスキー場のスロープが見える。 スキー場のやや急な坂を、登って行く。 草が生えているが、芝と同じぐらいの生え方で、歩き易い。 スキー場上部のリフト降り場が見え出すと、平坦な広いスキー場上部に着く。
  スキー場上部 9:50 1,129m リフト上部から下を見ると、レストハウスが見え、リフトはシーズンに備え、点検整備が行われている。 右側のスキー場スロープまで、行って景色を見る。 スロープ正面にくらますが見える。 景色を楽しんだ後、少し引き返し、「後山・駒の尾山」の指導標がある所からダルガ峰に向う。 入口の木々が紅葉で綺麗だ。 道はハッキリしていて歩き易い。 平坦な道を進んで行くと、見覚えのある指導標がある三叉路に着く。 新たに、中国自然歩道の案内図も設置されている。 この辺りは紅葉が進んで、中国自然歩道が何とも言えない美しさをかもし出す。  登ると言う感じがほとんどない道を進むと、1,163mピークにダルガ峰山頂を示す標柱が立っていた。
  ダルガ峰頂上 10:15 1,163m 標柱には、「宍粟50名山 ダルガ峰 (1163m) No.8」と刻まれている。 中国自然歩道をそのまま進み、急な坂を降ると、大茅スキー場への分岐がある。 ほぼ平坦な石畳のような道は、1206.8m三角点ピークを巻いて進む。 途中、植林の太い木が根元から倒れているが、踏み跡が付いている。 植林の切れ間から、駒の尾山が見える。 緩やかに降ると、ちくさ高原への分岐がある鞍部に着く。 この先で1名の登山者とすれ違う。 熊よけの為かも分らないが、大声で喚きながら歩いている。 別にどうでもいい事だが、研ぎ澄まされた五感で、事前に察知する事が大事だと思っている。 猪に遭遇したときも、風下だと獣の臭いがする。 私の場合、枯れた木の葉の落ちる音にも、気を払いながら歩いているのである。 鞍部からは、やや急な階段を、登って行く。 1,211mピークまで登ると、なだらかになる。 この辺りから、紅葉が再び目に付きだす。 所々岩がある趣のある道を、緩やかにアップダウンしながら、登って行くと、避難小屋のある、三叉路に着く。 今までほとんど曇り空だったのが、ここまで来ると晴天に恵まれ、日差しが暑く感じるられる。 三叉路を右手にとり、はやる気持ちをおさえつつ、緩やかに登ると駒の尾山頂上に着く。
  駒の尾山 11:10 1,281m 誰もいない、貸切の山頂で展望を楽しむ。 東に鍋ヶ谷山と船木山、その間に後山が見える。 その南側には、日名倉山。 北側に、長義山、ダルガ峰、、くらます、沖ノ山。 少し霞んだ、氷ノ山、東山辺りが確認できる。 西には那岐山がどっしりと構えている。 素晴らしい展望だ。 景色を楽しみながら、昼食にする。 そろそろ暖かい物が、欲しくなる季節になってきた。 昼食をとっていたら、4名の登山者が登ってこられた。 後山方面から1名。 それでも、登山者は少なめ。
  昼食後下山 11:40   ゆっりしていると、体が冷えてくるので、そこそこで下山する。 降って行くと、リンドウが咲いている。 あれほど幅広かった登山道も、根曲竹が張り出し、人一人が通れるだけになっている所もある。 大半は階段で、膝の悪い私にはこたえる。 下りも紅葉が綺麗になってきていて、見ながら降ると、3名の登山者とすれ違う。 休憩舎に1名、挨拶をして降って行く。 更に2名とすれ違う。 舗装路が見え出し、木道を降りると、登山口に降り立つ。
  駒の尾山登山口 12:20 957m 登山口の休憩舎の側を通り、奧の遊歩道へ入る。 「展望台まで120m」の指導標があり、道はよく整備されているが、入口に倒木。 通行に支障は無い。 展望台にはベンチがあり、那岐山が見えるが、ススキが茂り思ったほど展望は良くない。 ここから西に踏み跡を辿る。 少し潅木が生えかかっている状態だが、全くヤブコギは無い。 所々踏み跡も不明瞭になっているが、広くない尾根なので、特に問題は無い。 最初のミニピークから次のミニピークへは、少し北にずらして、尾根をトラバース気味に歩くと歩きやすい。
  黒岩山頂上 12:35 1,006m 黒岩山頂上は木立ちに囲まれ、木立ちの上から駒の尾山が見えるだけ。 少し西に降ると西側に展望があり、那岐山が見える。  納得したら、来た道を引き返す。 帰りの各ピークは分岐があるので、展望台までは気を付けるだけだが、とりたてて間違い易い所はない。 登山口まではすぐだ。
  駒の尾山登山口 12:50 957m さすがに涼しくなってきたので、上着を着込む。 デポしておいた、モンキーに乗り、出発地点まで戻るが、中国自然歩道に出合うまでは、延々登りで自転車ではきついと思う。 4速のモンキーも、2速を多用する所が多かった。



登山ルート。


  

長義山登山口。                       登山口から登って行き、登山道から長義山を見上げる。


  

長義山へ登る途中、自然林手前で振り返る。      長義山辺りは、鹿の食害のためか木立ちの中何処でも歩ける。




長義山頂上の三角点と山頂を示す標柱。
標柱の読みは、「なぎさん」となっている。
三省堂日本山名事典では、「ちょうぎさん」となっている。
どちらが正しいかは、分りません。


  

岩のある、1,081mピーク。               ちくさスキー場上部からの展望。
                                 正面にくらますが見え、眼下にはロッジと広い駐車場が確認できる。


  

紅葉が綺麗な、ちくさスキー場。     ちくさスキー場からダルガ峰に向う道。
後山・駒の尾山への道、入口。


  

中国自然歩道の三叉路。                紅葉しかかった美しい中国自然歩道。
この辺りは、これからが見頃です。


  

ダルガ峰山頂を示す標柱が新しくできていた。     中国自然歩道から見える、駒の尾山。
標柱の読みは、「ダルガなる」となっている。
三省堂日本山名事典では、「ダルガみね」となっている。
どちらが正しいかは、分りません。


  

1,211mピークから駒の尾山までは、         駒の尾山頂上から北側の展望。
紅葉した木がが美しい。                  くらます、沖ノ山、長義山、ダルガ峰が確認できる。


  

駒の尾山頂上から東側の展望。             駒の尾山頂上から西側の展望。
鍋ヶ谷山、船木山の間に後山が見える。        写真では霞んでいるが、那岐山が確認できる。
遠くに氷ノ山が見えている。


  

黒岩山から見る駒の尾山。                 黒岩山を少し西に降ると展望がある。
木立ちが邪魔をして、完全には見えない。        写真では霞んでいるが、那岐山が確認できる。