乗幸山
若曽集落から林道と小径を辿り、ヤブコギで乗幸山に登る。
下山は往路を降る。
標高 1,173m
所在地 鏡野町
歩行距離 4.8Km
登山日 2008年11月2日(日)
天候 晴れ、雲が多く、頂上は風があり、少し寒い。 現地気温8℃
備考 車を停め登山準備をしていると、1台の軽トラックが隣に停まり
おばさんが降りてきて何やら溝を探している。
何か変った物でも生えているのだろうか、見ているとこちらに
近づいて話し掛けてきた。
私があの山に登る為何処から取り付こうか思案していると話すと、
おばさんは、私の家の側から林道が有って、途中から
左に入る道があり、沢までは行けると教えてくれた。
更に、沢からかなり上のほうまで行けると親切にも教えてくれた。
地形図を頭に入れていたので、おばさんが指差しながら説明してくれる
イメージが頭に浮かんでくる。
乗幸山へのルートを登りの何パターンか準備していたので、
ルートを当てはめながら登ると、たいしたヤブコギも無く乗幸山北側
1,060mの地点まで踏み跡を辿りながら登る事ができる。
ここから尾根は根曲竹で覆われているが、生え方が粗く踏み跡が
感じられ支尾根の肩までは比較的楽に登れる。
支尾根の肩手前で根曲竹がこちらに倒れており多少手間取る程度。
数箇所根曲竹が密集していたり、倒木があったりで時間を喰う
所があるが、三角点まで比較的スムーズに歩ける根曲竹だ。
アプローチ 自宅を5時35分に出発し、国道429号線を走り、足守から福渡に抜け
国道53号線を津山に向かう。 院庄から国道179号線を奥津に向けて
走る。 奥津から、羽出西谷川に沿って若曽集落に向う。
若曽集落で、登山開始位置と、駐車位置を探し少しウロウロするが
若曽集落最後の家のある先で、道路左少し入った所に
羽出西谷浄水場があり、道路の右側路が広くなっている所に
7時50分到着、駐車。
車が4〜5台置けるスペースがある。
チェックポイント | 時間 | 標高 | メ モ | |
駐車位置 | 8:05 | 607m | 舗装路を少し戻り、「山の神橋」を渡る。 そのまま舗装路を行くと民家の裏で舗装路は終わるので、橋から真っ直ぐ進んで、右に曲がる所の正面民家を左に入ると、未舗装の林道がある。 林道入口、小屋(納屋)の側には、鎖につながれた白い犬が飼われているが、おとなしく人見ても吠えない。 速やかに犬の側を通過し、草が刈り払われた林道を登って行くと植林の中に入る。 植林が終わる頃左に入る小径がある。 林道はその先も延びているが手入れがされておらず、草が茂っているので嫌でも左の小径を行きたくなる。 小径を緩やかに登ると、水のほとんど流れていない沢を渡る。 沢を渡った先にピンクのテープがある。 おばさんに教えてもらった道はまだこの沢を登ってから左に入るようで、沢の先にピンクのテープがあるが、草が茂っている。 このピンクのテープの先から急な植林の斜面を登る。 後で分ったが、この斜面を登ると道を少しショートカットできる。 この斜面はかなり急で、捉まるものも無く、黒土で足元がかなり良く滑る。 手をつきながら登って行くと、ほどなく道に出合う。 道を左に緩やかに登って行くと、尾根道に出合う。 | |
尾根出合 | 8:30 | 755m | ここから少しは、良く踏まれた雰囲気の良い尾根道だ。 右側自然林、左側植林の道は、膝丈ぐらいの笹が少し出てくると、木の枝がこちら側に張り出した尾根に着く。 ここから、左に植林帯の中をトラバースして沢に向う道になる。 ここにもピンクのテープが付けてあり間違う事は無い。 植林帯はすぐ終り、踏み跡程度の道となる。 山側から潅木の小枝や笹が張り出した道は細く、少し崩れて分かり難くなっているが、ピンクのテープが点々と付けられており、心配は無い。 笹や小枝に捉まりながら足を滑らさないように進んで行くと、沢に着く手前で木が数本倒れ道を塞いでいる。 山側に何やら登った跡が見られ、これを辿る事にする。 帰りのため赤テープを2〜3箇所付け進む。 倒木の上を巻くが、最初の倒木を乗り越し、次の倒木の下を潜る。 急な斜面を笹に捉まりながらトラバースする。 下にピンクのテープが見え、下に道が有る事が分る。 その先で岩があり上に行くか、下に降りるかの常態になり、下に降りる事にする。 4〜5m降りると沢に出る。 降りた所の木に赤テープを付けておくが、良く見るとピンクのテープも近くに付いている。 水量は少ない沢の歩き易い所探しながら、緩やかに少し登ると沢の中に赤白のポールが立っており、ピンクのテープが木の枝に付いている。 | |
赤白のポール | 9:05 | 857m | この先沢は、潅木と草で歩くのが一目見て困難な状態と判断できる。 右側尾根を見ると、ピンクのテープが点々と付いている。 ピンクのテープに誘われ尾根に取り付く。 腰丈以上の草と笹が生えた急な斜面を登るが、踏み跡は見られない。 ピンクのテープが頼り。 草は刺の生えているものがほとんどで、強く掴むと刺が突き刺さるので、急でも軽くバランスを取る為程度にしか掴めない。 足元は最初石がゴロゴロしているが、段々植林の中の黒土になり、傾斜も少し緩やかになってくると、笹と草は減り、倒木が多くなる。 念のため赤テープを付けながら、倒木を載り越したり、巻いたりしながら登って行く。 ある程度登ると、広く伐採され下の若曽集落が見え出し、県境尾根が見えるようになる。 この辺りから踏み跡が感じられ出す。 踏み跡は、尾根を左にトラバースした後、再び急な斜面を登るようになる。 所々倒木があるもの、少し歩き易くなる。 踏み跡は植林帯の中に入り、尾根をトラバースする緩やかな、歩き易い道となる。 歩き易い植林帯の中は何処でも道に見えるので、所々赤テープを付けておく。 木立ちの合間から空が見え出すと、乗幸山支尾根に着く。 | |
根曲竹突入 | 9:50 | 1,068m | ここから支尾根の根曲竹の藪に突入する。 と言っても入口はそう感じられるだけで、根曲竹の中に踏み込むと踏み跡が感じられ、背丈以上の根曲竹のトンネル状態で意外とスムーズに登って行ける。 登って行くに従い尾根の幅は広くなり、万が一を考え赤テープを付けながら登って行く。 支尾根の肩の所まで登って来るとこちら側に根曲竹が倒れており、多少労力が必要となる。 段々踏み跡が不明瞭になってきて、倒木もあり、根曲竹も密度が高くなってくる。 尾根の肩のところで再びこちら側に根曲竹が倒れこみ多少時間を取られる。 尾根のピークに着くと、色あせた頭が赤と本体が黒色のプラ杭と傾いた小さな境界見出しコンクリート柱がある。 ここから三角点まで約120m。 この先は全く踏み跡が感じられない。 根曲竹は密集して生えているが、太いものも多いが、全般的には根曲竹は細く、比較的歩き易い。 緩やかに登っているが、標高差としては10m程度なのでほとんど平坦にしか感じられない登りだ。 根曲竹を掻き分け進んで行くと、数ヶ所根曲竹が倒れていたり、倒木で歩き難い所がある程度。 三角点の30mぐらい手前に来ると、直径5m程度で根曲竹が生えていない所がある。 泥でイノシシのヌタ場みたいな物がある。 三角点手前10m辺りで大きな木が倒れており、この上に上がると北側の展望が得られる。 大谷峠に続く県境尾根が綺麗に見える。 ここから数回根曲竹を掻き分けると、三角点の有る切開きに飛び出す。 | |
乗幸山頂上 | 10:45 | 1,173m | 北側は多少木の枝が邪魔するが、県境尾根と大谷峠に続く林道が見える。 南南西の方向に木の合間から富栄山とそれに続く東のピークが見えている。 三角点の周りの根曲竹を刈り払い、写真撮影しようとすると、何やら根曲竹の入口に四角い石柱の頭が見える。 苔が生えているが、こちらが三角点で、三角点と思っていたのは、岡山県の県境見出し石柱だった。 たまたま並んでいたので気が付いたが、危うく間違えるところだった。 再度根曲竹を刈り払い、苔を少し落とし、三角点を記念撮影する。 景色を見ながら昼食を取り、休憩するが日差しが少なく、風があり少々寒い。 | |
昼食後下山 | 11:10 | じっとしていても寒いので一息入れた後早々下山する。 赤テープを頼りに来た道を戻る。 帰りは赤テープを見落とさないように降るだけなので、相当早く帰れる。 それでも根曲竹の激しい場所で、くたびれたズボンの右ひざ部分が根曲竹に引掛り裂けてしまった。 | ||
根曲竹突入 | 11:35 | 1,068m | 根曲竹の薮が終わるとやれやれで、植林帯の歩き易い踏み跡を、赤テープを確認しながら降って行くが、多少粗く付けていた所で赤テープを見失い違う所を降りかけ、気が付き10mほど左の木に付けた赤テープを見付けトラバースしルートに復帰する。 この辺りは踏み跡が不明瞭な所で、注意が必要だ。 降りだと数度角度がズレて降っても、とんでもない所に降りてしまうので、早めに気が付き、対応する事が大事だ。 倒木帯も赤テープを頼りに順調に降り、ピンクのテープを頼りにブッシュの急坂を沢まで降りる。 ここは刺のある植物がほとんどで、うかつに強く掴むと酷い目に遭うので、注意が必要だ。 | |
赤白のポール | 12:00 | 857m | ここで一息入れ、沢を降って行く。 沢が歩き難い薮になる所に赤テープを付けており、ここから左斜面をよじ登る。 笹を掴みながら急斜面を歩き、倒木を潜り、乗り越し、赤テープを確認し、下に降りると踏み跡程度の道に降り立つ。 ここまで戻ってくれば後は何の心配も無く、崩れかけた踏み跡から滑り落ちないように、注意しながら歩くと、植林帯に入り道はしっかりしてくる。 後はルンルン気分で尾根道を降り、赤テープを付けておいた分岐まで戻る。 | |
尾根出合 | 12:25 | 755m | ここから左に植林帯の中を緩やかに降って行く。 ショートカットして登って来た急斜面を降りようかと思ったが、滑り易く掴むものも無い為、そのまま道を降る事にする。 降りていくと、下に沢が見え出し、沢が細くなった所で沢に降り立つ。 このこの付近は,倒木が2〜3本あり、乗り越し、腰丈程度の草が茂る沢を降って行く。 所々にピンクのテープがある。 植林帯急斜面、ピンクのテープが有る所の先で沢を渡り、植林帯の中の道を降ると、林道に出る。 ここで、体とザックに付いたゴミを落とす為、10分程度休憩を取った。 休憩後林道を降って行くと、正面に羽出西浄水場とその先に自分が停めている車が見え出す。 家の側まで来ると、登る時おとなしかった犬が、通り過ぎてから吠えた。 山から降りてくる者に対して吠える犬なのか?。 私を見た時吠えないで、しかも少し通り過ぎてから吠えられた。 飛び掛ってくるような犬ではなく、少し可愛いやつでした。 橋を渡り、舗装路を車まで戻る。 | |
駐車位置 | 12:55 | 607m | 意外と楽に乗幸山に登れて、多少なりとも展望があり満足な一日でした。 |
登山ルート。
図中沢出合は降りに歩いたルート。
登りは、沢を渡った後、急な植林帯を登り、この道をショートカットしている。
倒木までは、ハッキリした踏み跡がある。
倒木を避け、倒木の右上をヤブコギして巻き、その後岩の手前から沢へ降りる。
沢を少し登ると赤白のポールと、木の枝にピンクのテープが付いた場所がある。
赤白のポールから先は、ピンクのテープに導かれ軽いヤブコギで急な尾根を登る。
尾根の倒木を避けながら登ると、踏み跡が見つかり植林帯をトラバースして
根曲竹突入までは歩き易い。
根曲竹も生え方が粗く、支尾根の肩までは踏み跡が感じられる。
沢の中の赤白ポール。
ピンクのテープが付いており、赤白ポールの根元には境界を示すプラ杭がある。
この先で右側尾根急斜面にむけピンクのテープが付いている。
乗幸山の尾根ピークに登り付くと、プラ杭と傾いた境界見出しのコンクリート柱がある。
ここから約120m、約20分東に根曲竹の薮を漕ぐと、三角点に到達する。
稜線上には、コンクリート柱が点々と打ってある。
三角点手前10m辺りの大きな倒木の上から見る、北側の展望。
県境尾根と林道が確認できる。
眼下には若曽集落が見えている。
頂上切開き奥側の様子。
手前が三角点と騙されそうになった、岡山県の境界見出し石柱。
奥側が三角点。
乗幸山頂上の三角点。
乗幸山頂上から見る、南側の展望。
中央高いピークが富栄山、手前左側が富栄山東の1,180m無名ピーク
乗幸山北側の展望。
多少潅木で視界を遮られる。
眼下に若曽集落が見える。