比婆山
 広島県民の森公園センター駐車場を出発し、出雲峠から
烏帽子山、比婆山(御陵)、池ノ段、立烏帽子山と稜線を歩き
展望園地を経由して出発地点に戻る コース


標高      烏帽子山      1,225m (比婆山ひばさん、遊記山ゆきさん、
                             出雲烏帽子山とも呼ばれる)
         比婆山        1,264m (美古登山みことやま、御陵山ごりょうやま
                             とも呼ばれる)
         池ノ段        1,280m
         立烏帽子山     1,299m
所在地    広島県庄原市、島根県仁多郡奧出雲町
歩行距離   13.1Km
登山日    2009年9月6日(日)
天候      晴れ後時々曇り。 現地気温18℃。
        朝駐車場に着いたときは良く晴れていたが、だんだん曇り空が多くなり
        昼前には、吾妻山から烏帽子山方面は、一部ガスがかかった。
アプローチ  自宅を5時に出発し、倉敷成羽線を鬼が嶽を経由して成羽まで走る。
        成羽から国道313号線を、川上町に向けて走り、途中から新見川上線に
        入る。 矢戸から北房井倉哲西線に入る。 先週の青木峠(大佐から新庄に
        抜ける道よりはるかに狭い)
に懲りて、今回は少し先の蚊家から、
        北房井倉哲西線に入る。 少し大回りだが道幅も広く走り易い。
        後は先週と同じルートに出て、野馳小学校の側を通り、JR芸備線の
        野馳駅の側に出て、国道182号線を東城に向かう。
        東城から、国道314号線を走り、途中国道183号線に少しだけ入るが
        再び国道314号線をJR木次線に沿って走る。 県民の森の標識から
        左に曲がり、比婆山県民の森線を北に走り、広島県民の森公園センター
        前の駐車場に、7時20分到着、駐車。
        朝が少し早かったのか、思ったほど車が沢山停まっていない。

備考     この辺りの山は、自宅から思ったよりも近い。
        一般道、できるだけ最短距離で、自宅からここまで、122Km。
        後山登山口よりもかなり近い。 これだと岡山県立森林公園に
        行くよりもわずかに遠いだけ。
        この辺りはかなか魅力的な地域で、時々は来て見たいところだ。
        池ノ段山頂付近は、イヨフウロウのお花畑となっており、他にも
        ウメバチソウ、マツムシソウ、ツリガネニンジン、サラシナショウマ、
        タンナトリカブトなどの花が見られた。
        また、県民の森公園センターから出雲峠に向う途中、沢山の
        マツムシソウが咲いている、お花畑がありました。
        ここもお勧めのポイントです。
        比婆山のブナ純林は素晴らしい。
        立烏帽子山から、駐車場に下山するまでに見られる自然林も
        とても美しかったです。
        難点は、時期的にブヨや蚊が纏わり付く事でしょうか。
        もうしばらくの間、蚊取り線香とか、虫除けグッズ、
        防虫スプレーなどが必携でしょう。
  チェックポイント 時間 標高 メ        モ
  駐車場 7:30 794m 駐車場から六の原橋を渡り、進んで行くと、間違えて伊良谷山への道へ入ってしまい、指導標で気が付き、引き返す。 西に少し行くと、トイレ前に地図があり、道を確認する。 ついでにトイレに寄り出発。 第3キャンプ場へ向けて幅広の平坦な登山道を進む。 歩き出してすぐ、毛無山への分岐がある。 登山道両脇の笹は刈り払われ、手入れされている。 歩き出して20分ぐらいで第3キャンプ場の前を通過する。 第3キャンプ場からは、毛無山への道がある。 ほとんど平坦な登山道は、丸木の橋が2〜3ヶ所あり、自然林の中の気持ち良いハイキングとなる。 毛無山への分岐が途中あり、毛無山、ききょうが丘への分岐を過ぎると、登山道は勾配を感じるようになってくる。 ふと登山道右側を見ると沢山のマツムシソウが咲いている。 更に少し登ると、右側丘の斜面は沢山のマツムシソウが咲き乱れお花畑になっている。 ここは一見の価値がある。 お花畑でマツムシソウをゆっくり鑑賞した後、登山道に戻り、登って行くと、トイレと避難小屋が見えてくる。 登山道は平坦になり、左側檜木の植林の側を通ると、その先で、ベンチのある出雲峠に着く。
  出雲峠 8:15 968m ベンチで一息入れてから、植林の中に続く登山道を登って行く。 登山道は植林帯を抜け、。自然林の中に入る。  沢を渡る所の右側にパイプが出ており、地下水が細いパイプから流れている水場がある。 水を飲んでみる。 冷たくて美味しい。 登山道両側には、ブナがだんだん多くなってきて、登山道には岩も見られるようになってくる。 ツリガネニンジンやリンドウなどの花が見られるようになってくると、烏帽子山頂上に着く。
  烏帽子山頂上 9:00 1,230m 頂上にはベンチが数脚置いてある。 東に毛無山と伊良谷山が、西に吾妻山が見える。 条溝石なども頂上にある。 三角点の側にもベンチがあると思っていたが、そんな物は無く、ここで休憩しておけば良かったと後で思った。 三角点へはヤブコギのようで、今回三角点は確認していない。 ヤブコギだと三角点がなかなか探せないばかりか、時間がどんどん過ぎていく。 三角点への踏み跡も、赤テープも無く、県外の山の為、三角点の写真は諦める。 大膳原(吾妻山)への分岐があり、その先で御陵への道は二手に分かれる。 東まわりルートと、西まわりルートで距離はそれぞれ同じぐらいのようだ。 分っていれば一回りしなかったのだが、それが分らず一周して確認した。 結論から言うと、西まわりコースがお勧めです。 吾妻山など展望が有る上に、ツリガネニンジンやウメバチソウなどの花が見られ、降りの勾配も緩やかと三拍子揃っている。 緩やかに降り、管理センターへの分岐と、大膳原への近道を兼ねた分岐を過ぎると、緩やかな登りになる。 太いブナの木が沢山ある美しい登山道を御陵に向って登って行く。 苔生した大きな岩が登山道やその両側にあり、太いブナの木、木の根が浮き出した登山道は絵になる素晴らしさだ。 平坦になってくると、黒土の幅広い道になる。 標高点1,264mを過ぎた辺りから、空模様が怪しくなり、木立ちで日差しの入らない登山道は、かなり薄暗く感じる。 登山道に御陵の指導標があり、近くにヤマジノホトトギスを見つける。 さらに進んで行くと右側に鎖で囲まれた一帯があり、その前に小さな社のある御陵に着く。
  御陵 9:45 1,264m 御陵の右側に古びたベンチがあり、一息入れる。 御陵の鎖で囲まれた周りは一周できるように刈り払われているが、特別な物も無さそうなので、一息入れただけで出発する。 御陵の前には「比婆山(御陵)十合目」の標柱がある。 すぐ先に「産子の岩戸、太鼓岩」への分岐があり、更にその先には「門栂」の神木がある。 登山道は、美しいブナ林の中を緩やかに降って行くようになる。 越原越まで降ると、管理センターへの分岐がある。 すぐその先で千引岩を経由して立烏帽子駐車場と池ノ段への分岐があり、右に曲がり、池ノ段へつづら折れに登って行く。 この辺りから烏帽子山に向う登山者と出会うようになる。 立烏帽子駐車場からだと、巻き道を通って池ノ段、烏帽子山のルートだと、それなりに展望も望め比較的楽に烏帽子山に行ける。 もっとも、千引岩を経由してであれば、更に標高差は少なくて済む。 登って行くとリンドウなどの花が目に付く。 池ノ段手前ピーク分岐が近くなると、ウメバチソウやマツムシソウが見られだす。 ピーク分岐からの展望は360°で、4〜5名の登山者が休憩している。 立烏帽子山が真正面に見え、登って来た方向には比婆山(御陵)、その左には吾妻山と、なかなか素晴らしい展望です。 遠くに毛無山が霞んで見え、竜王山への平坦な尾根も確認できます。 ほとんど平坦な登山道を池ノ段頂上三角点へ向うが、ウメバチソウやマツムシソウ、イヨフウロウなどが所狭しと咲き誇っている。 稜線中央にはケルンがあり、池ノ段頂上へはすぐだ。
  池ノ段頂上 10:40 1,280m 三角点を探すが、三角点が有る位置には小さな木とお地蔵さんが有るだけ、イヨフウロウが沢山咲いている為、鎌で刈ってまで三角点を探す事は人目が有り、避けました。  笹を掻き分け三角点を探しましたが、頭が少し欠けた広島県の境界見出しコンクリート柱が有るのみで、諦めました。 木の側にはタンナトリカブトが咲いていた。 よく見ると東斜面にもあった。 登山道の端で景色を見ながら昼食にする。 だんだんガスが出だして、吾妻山山頂から烏帽子山へとガスが広がって行き、比婆山(御陵)辺りまでもガスに見え隠れし出す。 幸い池ノ段から南はガスの影響はほとんど無く、時折曇り、涼しい風が吹き、ゆっくり休んでいると寒ささえ感じるぐらいだ。 日差しが有ると、やや暑いと言うわがままな私。
  昼食後出発 11:15   ゆっくり休憩した後、分岐まで戻り、立烏帽子山に向い、コルまで降って行く。 わずかな距離だが、ウメバチソウやマツムシソウなど点々と目を楽しませてくれる。 コルまで降ると立烏帽子駐車場への分岐があり、立烏帽子山を巻いて楽ができるが、ここは山を登りに来ているので、比較的急な坂道を登って行く。 岩が多くゴツゴツとした登坂だ。 振り返ると先ほどまでいた池ノ段が遠ざかる。 吾妻山のガスも少し少なくなっているように見える。 なだらかになると、登山道より一段上に立烏帽子山の標柱がある。
  立烏帽子山頂上 11:35 1,299m 立烏帽子山の山頂は木立ちが多くほとんど展望は無い。 木の枝の合間から南側が気持ち見える程度。 登山道はすぐ先の東側ピークで行止り、ここも展望は無い。 気持ち戻り、北側の斜面を東側の尾根に沿ってつづら折れに降る。 やはり岩がゴツゴツした山で、一箇所木に捉まり、よいしょと降りる所がある。 下に駐車場が見え出すと、千引岩を経由して比婆山(御陵)への分岐がある。 気持ち降りると、立烏帽子駐車場に着く。 立烏帽子山頂上から駐車場まで15分程度だ。 駐車場には沢山の車が停まっているが、まだ空きがある。 休憩舎とバイオ処理の綺麗なトイレ、ベンチがあり、一息入れる。 この辺りは良く晴れて、日差しが暑い。 駐車場の東側隅に竜王山への道、林道を挟んで左側に管理センタへの降り道があり、緩やかに降って行く。 左側檜木の美しい植林、ブナの混ざる美しい右側自然林の中、2つほどミニピークを超えて降って行くと、ほとんど自然林の中の道となる。 木陰の登山道は、差し込む太陽光線の加減で、自然林の木の葉が光り輝くように見え美しい。 いくら見ても飽きる事の無い美しい自然林の中、降って行くと尾根から折り返し、トラバース気味に谷を見て歩くようになる。 大きく折り返し降って行くと、林道に出あう。 この辺りからブヨや蚊が纏わり付き出す。 その先でカーブになった林道に出合う。 「展望園地」指導標があり植林の中の林道を緩やかに登ると、平坦になり、ベンチが数脚ある展望園地に着く。
  展望園地 12:40 994m ベンチからは北側の展望が得られ、毛無山、伊良谷山が間近に見える。 ここで小休止して、冷たいゼリーのデザートをいただく。 木陰の中、涼しい風が吹き抜けて行くため、ブヨや蚊が寄り付かずゆっくり休憩を取ることができた。 下からは車の音や人の騒ぐ声が聞こえ、県民の森駐車場が近いことが分る。
  休憩後下山 13:00   ゆっくり休憩した後、登山道を降って行くと、再びブヨや蚊が纏わり付き出す。 少し降ると林道に出て、広い林道を降るようになる。 その先でT字の分岐を右に降り駐車場へ着く。
  駐車場 13:20 794m ひつこいブヨや蚊が駐車場まで付いて来たが、道路を渡ると風が強く何処かへ行ってしまった。 やれやれである。 駐車場の木陰部分は車で一杯になっていた。 今日も暑かったが、湿度が下がってきており、山歩きにはなかなか良い時期になってきている。



登山ルート。


  

よく手入れされた自然林の中の           マツムシソウ。
林道のような広い登山道。


  

登山道脇の丘にはマツムシソウの          出雲峠近くの避難小屋とトイレ。
お花畑が広がる。


  

なだらかで広い出雲峠から              出雲峠から植林帯を抜けるとをブナの多い
霞んで見える毛無山。                 美しい登山道。


  

烏帽子山頂上から見える毛無山と          烏帽子山から西まわりコースを降ると
伊良谷山。                        正面から右手に吾妻山が見えてくる。


  

比婆山(御陵)への登山道。              登山道脇にヤマジノホトトギス。
苔生した岩とブナが美しい。


  

御陵。                           ブナ林の中の越原越へ緩やかに降って行く。
小さな社がある。


  

池ノ段手前ピーク分岐から見る            池ノ段手前ピーク分岐から池ノ段頂上三角点への道。
立烏帽子山。                       途中ケルンが見える。


  

リンドウ。                          ウメバチソウ。


  

イヨフウロウ。                        三角点が有る辺りのお地蔵さんとイヨフウロウのお花畑。


  

タンナトリカブト。                   池ノ段頂上から見る比婆山(御陵)。


  

サラシナショウマ。                 立烏帽子山に登る途中振り返ると池ノ段が見える。


  

立烏帽子山に登る途中右手に            立烏帽子山頂上。
竜王山が見える。


  

展望園地から見る毛無山。               展望園地から見る伊良谷山(左側)。
その左側は、1,071mピーク。             右側は牛曳山。