伯州山
 本谷コースから伯州山頂上に登る。
ブナの新コースを下山し出発点に戻る コース


標高      1,045m
所在地    鏡野町
歩行距離   5.8Km
登山日    2010年2月14日(日
天候      曇。 現地気温−2℃
         山頂はガスでほとんど展望が得られず。

備考      このくらいの雪であれば、本谷コースは分かり易い。
         最後稜線に出る直前は、かなり急な雪面となる。
         新雪が深いところは登り難く、上に行くと薄い新雪の下の
         雪がコンクリートぐらい硬く凍っており、ピッケルとアイゼンが
         有った方が無難な状態だった。
         ワカンのアイゼンとストックで何とか登ったが、降りはアイゼンが
         必要だと思われる。
         アイゼンを持っていないと、ブナの木の中の根曲竹が覗いている
         所を降りれば何とかなりそうだ。
         降りの尾根コースは、コンパスと地形図で、分岐を間違えないように
        注意すれば良く、分かり易い。

アプローチ  自宅を5時10に出発し、国道429号線を足守から福渡に抜ける。
         国道53号線を津山に向かう。
         打穴中の信号を左に曲がり、久米建部線を走り、途中少し近道をする。
         国道179号線を北に走る。
        道の駅「奥津温泉」まで来て、道路脇に薄っすらとした雪が見え出すが
        国道179号線の路面に雪は全く無い。
         人形峠手前で右折し、天王集落に下りて行くが、路面には雪があり
        凍り付いて、バリバリ音がする。
        ここからは、路面に雪があり、注意しながらゆっくり走る。
        赤和瀬集落に入ると、路面の雪は一段と多くなる。
        最奧民家前に7時20分到着、駐車。
  チェックポイント 時間 標高 メ        モ
  駐車位置 7:35 724m 新雪の下は、雪が締まっているのではないかと思い、ザックにワカンを括り付け、林道を東に進む。 林道は新雪が20センチ以上積もっている。 雪が吹き溜まっている所は、40センチ以上ある所もある。 深いところで20センチぐらい雪に足が沈むが、サラサラ、フカフカのパウダースノーで比較的歩き易い。 日が当るところは、雪が少なく、新雪の下は凍っており更に歩き易い。 歩き出してから、40分程度経過した所で、雪が多くなりワカンを着ける。 ワカンを着けた先から、段差があり、林道が一段と高くなっている。 何故だろうと思ってよく見ると、ここまで林道は一度除雪されていたようだ。 林道の積雪は、一気に60センチ以上になる。 新雪の下の古い雪は良く締まっているようで、ワカンを着けたことで沈み込みは少なくなる。 単調な林道を1時間以上歩くと、やっと林道終点に着く。
  林道終点 8:45 857m ここから急な登りになるが、登山道は分かり易い。 雪は凍っており、見た目よりは歩き易く、サクサク登っていける。 歩きと、ザクザク、パキパキと音がし、凍った所がワカンの形に割れていく。  新雪が多い所は、さすがに膝が着くぐらい潜る。 急な所を登り切ると、緩やかになり、歩き易くなってくる。 登山道が分かり難くなると尾、根を登ろうと思っていたが、その必要は無く、このルートは雪でも分かり易い。 壊れた橋がある沢の辺りまで来ると、雪の重みで木が登山道に倒れてきているが、通るのに問題は無い。 斜面の雪が登山道を埋めている所があるが、これも問題無く歩ける。 段々ガスの中に入り、周りが霞んでくる。 進行方向に雪の急斜面が見え出すと、稜線が近い。 登山道は、雪の急斜面に出る。 雪の急斜面下の方は新雪が吹き溜まって、かなり足が雪の中に埋まるが、すぐ新雪は少なくなり、新雪の下の凍り付いた雪にストックを突き刺し、ワカンのアイゼンを利かしながら登って行く。 これだけ凍っていると、降りは少し恐ろしいので、根曲竹が少し出ているが、ブナ林の中を降った方が無難かも知れない。 凍り付いた雪の急斜面を登り切ると、根曲竹が少し覗いたピークに着く。 天気がよければ、ここから伯州山頂上の標柱が見えるのだが、ガスで何も見えない。 良く締まった雪の稜線を西に歩いて行く。 気を抜いていたら、雪を踏み抜いて、左足が股下まで潜ってしまった。 ブナ林の有る所まで来ると、伯州山山荘が見え出す。 ブナ林を抜け、伯州山山荘の側を通り、積もった雪で垂れ下がる木の枝を避けながら、歩き易い所を探し、伯州山頂上に向う。 林を抜けると、所々根曲竹が覗いているが、ほぼ雪で覆われた伯州山頂上に到達する。
  伯州山頂上 9:40 1,045m 風があり寒く、ガスで展望は無い。 人形峠方向には、根曲竹が覗いているが、歩いて行けなくは無い状態だ。 北の自然林近くまで行って見ると、一瞬ガスが取れ、日本海が見えた。 5分ほど待って見たが、それ以上綺麗に見える事は無く、諦めて伯州山山荘に向かう。 来た踏み跡を辿り降って行く。
  伯州山山荘 9:50 1,007m 伯州山山荘の中で、少し早い昼食をとる。 山荘の中は、風が吹かないだけこう言う天気の日はありがたい。 山荘の中の温度計は0℃を指している。 お湯を沸かし、ラーメンで暖を取りながら、ゆっくりする。 それにしても、誰も登ってこない。 食べ終わると寒さが体に凍みてくる。 何もする事が無く、寒いので早々下山する。
  昼食後下山 10:15   尾根コースを下る事にするが、雪が少なく所々根曲竹が覗いており、根曲竹と雪で垂れ下がった木の枝を避けながら緩やかに降り、1000mピークまで緩やかに登って行く。 ここからは、急な狭い尾根の降りとなる。 新雪が薄い所は雪が凍りついており、ストックを突き刺し、注意しながら降って行く。 雪で埋まっている為、尾根の分岐を確認しながら、進む。 地形図に出てこないような小さな分岐もあるので、現在地を確認しながら、注意して進む必要がある。 所々古びて色褪せ、凍り付いた赤ビニール紐があるので、間違っていない事が確認できる。 最後に、赤いテープが太いに木巻きつけられた所を過ぎると尾根から、右下に降る。 間違えてそのまま尾根を降りそうになり、気が付いて方向修正し、降るとすぐ遊歩道に降り立つ。 遊歩道の木には赤テープが付いており、小さな手作りの指導標も付いている。 尾根をそのまま降りても遊歩道に出られるが、今年は雪が少なく、遊歩道との間に段差が有り、降りられる所を探さなければならない。 遊歩道を降って行き、川に沿って進む。 途中雪の下が融けて、雪の橋になっている所が有り、上を歩いても持つかなと思いながら、そろそろ歩く。 意外と大丈夫だった。 落ちても1mぐらいの高さだ。 所々遊歩道の雪は融けかかって、地面が見え水が溜まっている。 少し行くと、林道に出る。
  林道出合 11:05 790m 昨年と比べてみると、圧倒的に雪が少ない。 上空に晴れ間が見え出し、日差しが暖かい。 気温も上がってきたのだろうか、日の当る林道上の雪の表面が、少しシャーベット化してきているように感じる。 後ろを振り返ると、ちょうど伯州山のガスが取れ、山頂が見えてきた。 ガスが取れたのは、わずかの間で、再びガスに覆われていった。 最奧民家の所まで戻って来ると、所々雪の下の地面が黒く透けて見えている。
  駐車位置 11:35 724m 舗装路に出る直前でワカンを外し、伯州山方向を見るが、稜線はガスに覆われていた。 天候も、晴れ間が減り、雲が多く、日差しがなくなった。 帰り道、赤和瀬集落を出ると、舗装路の雪はほとんど融けていた。



登山ルート。


  

雪が少ない、滝谷コースの登山口。          1時間強歩くと、林道終点が見えてくる。


  

雪が凍り付いている、急な登山道。         尾根をトラバースする緩やかな登りの登山道。
                              雪の重みで木が登山道側に倒れてきている。


  

登山道から樹氷を見上げる。               登山道上部では、根曲竹も雪の重みで登山道側に
                                倒れてきている。


  

登山道最後は雪の急斜面に出る。           雪の急斜面右横のブナ林。
ガスで、稜線方向は霞んでいる。


  

雪の稜線を進む。            ブナ林に入ると、伯州山山荘が見えてくる。


  

ガスで展望の無い、伯州山頂上。           伯州山頂上北側で、一瞬ガスが切れ日本海が見えた。


  

昼食後、伯州山山荘を後にする。           少し明るくなってきた、尾根コースを降る。


  

遊歩道の尾根コース分岐まで降りて来る。      雪の少ない、林道と遊歩道の分岐。
少し日差しが出てくる。