伯州山
 滝谷コースから伯州山頂上に登る。
下山は往路を降る コース


標高      1,045m
所在地    鏡野町
歩行距離   4.5Km
登山日    2009年2月22日(日
天候      晴れ後曇り。 現地気温−5℃
         稜線上は風が強く寒い。

備考      期待以上の雪がある。
        登山道はフカフカサラサラの雪がタップリで、トレースが全く無い。
        遊歩道分岐から先は登山道が雪で埋まり、右側急斜面のトラバース
         道となる。 更にその先ではほとんど登山道がわからない状態。
        沢に沿って登るが、沢を渡る所が分らず、雪が沢の上にあるが
        下を水が流れており、踏み抜かないのを確認しながら渡る。
         滝がある所から先は登山道が有る所は雪で埋まり、トラバースも
        危険な状態となり、右側尾根に向かい登り、尾根から伯州山山荘に
        でる。
        沢に沿って斜面をトラバースする滝谷コースは、雪が多いと少し
        難しいコースとなるようだ。
        本谷コースは通っていないが、斜面をトラバースする登山道が、
        斜面から流れ落ちる雪で埋まる状態なので、稜線分岐から尾根筋
        までがかなり難しいと予測される。
        地元の人の話では、2〜3日前に来た人で、本谷コースから登ると
        言って、朝林道を歩いて行った人が、14時過ぎごろ登れずに林道を
        戻って来たと言う話を聞いた。
        雪が多く、初めてだと何処に登山道があるか分らないと言うレベルかも
        知れないが、イワウチワが楽しめる遊歩道は、入口から雪の斜面にしか
        見えなかった。
アプローチ  自宅を3時55に出発し、国道429号線を足守から福渡に抜ける。
         国道53号線を走り、院庄から国道179号線に入る。
        5時45分道の駅「奥津温泉」でトイレ休憩をとり、6時上齋原総合福祉
        センターの駐車場で30分ほど仮眠をとる。
        6時30分三ヶ上は思ったよりも雪が少なく、伯州山へ向う。
        上齋原の先で
赤和瀬集落に向かい、赤和瀬渓谷に入ると
        期待通りの雪。 路面は除雪されているが、所々解けた雪が凍りついて、
        路面は凍結してアイスバーン状態。 赤和瀬集落に入ると予想以上の
        雪があり、一面雪の銀世界。 同じ上齋原でも、こうも違う物かと
        驚くほどの別世界が広がっている。
        最奥民家の所で除雪が終了しており、除雪で広くなった所に
        6時45分到着、駐車。
  チェックポイント 時間 標高 メ        モ
  駐車位置 7:00 724m 雪質を確かめ、装備を決め出発準備をする。 雪質から見てスノーシューが良さそうだ。 岡山の山MLメンバーのstephanさんが登った時、雪がクラストしていると聞いていたが、スノーシューのアイゼンで何とかなるだろうと思い、スノーシューに決定。 除雪された雪で1m以上高くなった林道へ踏み込む。 雪はサラサラのフカフカでスノーシューも多いところでは20センチぐらい沈み込む。 トレースは全く無く、有るのはウサギとテンの足跡ぐらい。 快適に林道を進んで行くと遊歩道の表示板がある。
  遊歩道分岐 7:20 788m 遊歩道の方を見ると、雪の斜面にしか見えない。 ここから雪で埋まった斜面を注意深く林道に沿って進むとブナ林のある遊歩道の合流地点に出るが、遊歩道は何処にあるか全く見当がつかない。 たしかこう言う道だったよなと思い出すが、全く一致しない。 ブナ林の中を過ぎ、沢に沿って歩くが、登山道がどうなっていたか思い出しながら歩くが、段々自信がなくなってくる。 そのうち左側急な雪の斜面となり、間違っていると気がつく。 少し戻り、適当な所から沢を渡るが、注意したつもりが沢の上の雪を踏み抜きつんのめる。 沢の真上でなく、潜り込んだのは膝上ぐらいだったが少しあせった。 気を取り直し、進むと滝の前に出てしまう。 仕方無に右側斜面を注意しながら登ると、登山道があった。 滝の側を過ぎ登って行くと、再び登山道が怪しくなる。 と言うか登山道が有るはずの処は雪が流れ込んで右側からの急斜面になり、歩くのは危険と判断し、意外と急な所を右上の尾根に向かいジグザグに登る。 とその時、ウサギが目の前を飛ぶように跳ねて行った。 あまりに早かったので、写真に撮る余裕が無いと言うか、撮るのは無理。 あんなに早く移動できるとは思っても見なかった。 一瞬の出来事だ。 表面は、軽くクラストしているが、中はサラサラの雪で、滑り易く両手のストックとスノーシューで常に三点支持を確保しながら注意深く登り、トラバースしながら尾根に向う。 尾根に出ると快適に、ブナの木の中を進むと伯州山山荘が見えてくる。
  伯州山山荘 8:15 1,005m 伯州山山荘の屋根からはツララが何本も下がっている。 いつもなら山荘の向こう側から歩いていくのだが、雪で根曲竹が全て埋まっており、山荘の前を通って頂上向う。 周りのブナ林は申し訳程度に樹氷が付いている。 ここから見ると伯州山は雪の半球型の丘に見える。 南側は雪がクラストしてガチガチに凍っているのでスノーシューのアイゼンが良く効くが、東側はサラサラの雪で、強く蹴り込まないと、ズルズル滑る。 注意深く登り、標柱のある山頂へ着く。 稜線は風が強く寒い。
  伯州山頂上 8:20 1,045m 大山が太陽の日差しの中で、まるでスポットライトを浴びたように浮び上がって見える。 三国山、ギラガ仙、花知ヶ仙、三ヶ上、泉山など素晴らしい展望が広がる。 稜線上は、風で雪に風紋ができている。 たしかこの辺りは胸丈程度の笹が茂る稜線だったが、今日は雪で完全に埋まり、どんどん歩いて行ける。 1,046mピークに向け歩いていく。 稜線の北、鳥取県側は植林で展望がない。 1,046m辺りは広大な雪原が広がる。 次のピークに向けて行こうかと思ったが、低気圧に伴う前線の雲が近づいているのが見えたので、やめて景色だけ多能する。
  引き返した地点 8:50 1,032m 本当は引き返した地点から尾根を降り、赤和瀬神社に下るコースを考えていたのだが、ここからの降りが急なので、今日の雪質では少し怖く、今日の所はおとなしく引き返す。 帰りは強い風を避けるために、植林の中をあえて歩き、伯州山のピーク手前をトラバースして伯州山山荘へ降りる。
  伯州山山荘 9:15 1,005m 昼食をとるには少し早いので、そのまま降る事にする。 本谷コースを降るのも視野に入れていたが、今日の雪の多さでは少し無理だと判断し、来た道を戻る事にし、トレースを辿り、尾根を降る。 急な斜面のトラバースも注意深く降り、間違えた登山道も注意深く見ながら、正規のルートを降り、ブナ林まで戻る。 9時40分ブナ林の中で昼食にする。 空には青空が全く無くなってくる。 先ほど歩いた稜線を見上げながら、昼食をとる。 昼食後ゆっくりくつろいでいると、岡山の山MLメンバーの森安産から電話がかかって来た。 若杉山は雪が少なく、スキーは少し残念な結果になったようだ。 じっとしていると寒く、10時10分出発。 少し歩くと遊歩道分岐まで戻る。
  遊歩道分岐 10:15 788m 林道を快適に歩き、登山口まで戻って来た。
  駐車位置 10:30 724m 帰り仕度をしていると、登山道横の家のおばあさんが、窓越しに話し掛けてきた。 話し好きの人で、10分以上あれこれ話し込んだ。 18日夜伯州山山荘に泊まった人の話も出てきて、stephanさんの事だとすぐ分った。 気温が低く雪がなかなか融けないとの話もあり、下山後も気温は1℃となかなか雪が融ける温度ではなかった。



登山ルート。
期待以上の雪で登山道が埋もれ、歩けなくなり引き返したりしている。(滝手前)
滝手前左側登山時間違えたルート。
滝手前右側正しい登山道と思われる(自信はないが・・・)。




登山口の様子。                            2008年4月27日の登山口。




遊歩道分岐。                             2008年4月27日の遊歩道分岐
この先登山道は雪で埋まって分かり難くなる。




伯州山山荘(右側)先からみる伯州山頂上。
こんもりとした小高い雪の丘に見える。




伯州山頂上から見る大山。




伯州山頂上より東側展望。
遠くに三国山、ギラガ仙が見える。
手前の稜線は、県境尾根で左側コル辺りより本谷コースに降る。




1,046mピークへの稜線。
ほとんどアップダウンはない。




稜線上から見る、花知ヶ仙(左側尖ったピーク)、三ヶ上(中央)、遠くに泉山がかすかに見える。




1,046mピーク辺りには広大な雪原が広がる。




引き返した地点より見る大山。
左側は、人形峠に向う次のピークとその稜線。




引き返した地点より戻る途中、植林の合間から見た大山(3倍ズーム)。
まるでスポットライトを浴びたかのように大山が浮び上がる。
左端は蒜山三座、その中央がアゼチ、皆ヶ山、大ナメラ。
大山のすぐ左側は烏ヶ山。