五輪原
 五輪原のゲートから、農道を歩き五輪原最高地点と
三角点まで歩く。 往路を辿り出発点に戻る コース


標高     1,076m
所在地    津山市
歩行距離   15.4Km
登山日    2009年10月25日(日
天候      曇り。 現地気温8℃。
         天気予報とは裏腹に、晴れ間など全く無かった。
         時折薄日が差す。 風があるが、寒いほどではなかった。

備考     岡山の山MLのやまもとさんや、岡山県の山のHPで五輪原の記録を,見て
        どんな所か想像がつかず、標高1,000m以上と言う事で行ってみた。
        道が有るのだから、ヤブコギはしたくなかったので、ゲート横から入った。
        ゲートは鍵が掛かるので、車はゲートの外に置かないと出れなくなる場合がある。
        五輪原は綺麗に整地され、整然とした大根畑が続いている所を想像していたが
        実際との差が大きく落胆した。
        大根畑は一部でしか無く、大半は作物が作られなくなり荒れた畑と、畑として
        整地されたが、全く活用されず草が一面に生えている土地だった。
        大根畑は出荷が終り、商品価値が無い物が、畑に放り投げられている。
        
五輪原入口にゲートがあり、鍵が掛かっていたので、作物を盗られない為かと
        思っていたが、税金を投じてこれだけの状態でしかない姿を、一般住民に
        見せない為ではないかと、勘ぐりたくなる。
        ゲートから舗装路が、五輪原一帯に広く整備されている。
        旧道(林道)も一部残っており、今回登りで歩いてみたが、道に沿って
        電信柱が立っており、その点検の為か、適度に手入れがされており、
        ヤブコギは全く無い。
        五輪原の三角点(点名:五輪原)は、舗装路終点まで歩き、最後高くなった
        所から折り返すように、未舗装の道が残っている。
        この道の削り取られた斜面の上に、三角点がある。

アプローチ  自宅を5時25分に出発し、国道429号線を足守から福渡に抜ける。
        国道53号線を北に向けて走り、新桜橋の手前を左に曲がり、旧加茂町へ
        入る。 加茂町観光協会前のトイレに立ち寄ったが、入口に10月25日の
        天狗岩・三十人ヶ仙の登山案内が貼ってあった。
        旧加茂町から、黒木ダム堰堤を通り、黒木キャンプ場を過ぎ、仏香集落から
        五輪原側に沿って北に入る。
        五輪原ゲート少し手前の、道路が少し広い所に、7時45分到着、駐車。
  チェックポイント 時間 標高 メ        モ
  駐車位置 7:55 577m 比較的急な舗装路を登って行くと、5分程度でゲートに着く。 ゲートは鍵が掛かっており、ゲートの左側から入る。 舗装路に沿った五輪原川は水量が豊富で、水の流れる音を聞きながら進む。 左側に五輪原のイタヤカエデへの指導標が有るが、踏み跡に沿ってかなり草が伸びている。 これを見に来た訳ではないので、そのまま進む。 舗装路でも結構登りを感じるので、少し汗ばんでくる。 舗装路歩きが退屈にになってくる頃、舗装路は分岐する。
  旧道分岐 8:15 683m 左側の道に沿ってに建物が見える。 地形図で確認すると、地形図に描かれている道は左側の道ようなので、左側の道に入る。 橋と感じるほどの橋では無い橋を渡り、少し行くと、建物の前に来る。 美作加茂農業組合と書いてあるので、出荷の際使われる選果場のようだ。 ここから、道は未舗装になるが、道幅は広く、キャタピラーの跡があり、草などは全く生えていない。 やっと土の上を歩けるようになる。 道に沿って、電柱が立っている。 やや急な道をしばらく行くと、分岐が有るが、そのまま直進する。 道は少し狭くなり、林道のような雰囲気となる。 紅葉した木の葉を見ながら、登って行く。 右を見ると、川を挟んで舗装路とガードレールが見える所がある。 道幅も狭くなり、笹が道の両側に生えている。 道の笹は、最近手入れされたばかりのようで、まだ少し緑色かかった刈り払われた笹が、道にある。 道に生えていた潅木も手入れされ、潅木の枝が道に敷き詰められたようになっている。 この先で、少しぬかるんだ、湿地の中の道を歩く。 さらに進むと、少しなだらかになり、舗装路終点に着く。 ここから舗装路を右に行くと、先ほどの舗装路に出るが、そのまま未舗装の道を進む事にする。 多少草が生えているが、靴の高さ程度で、特に特に問題は無い。 根曲竹が道の両側に生えている所があるが、道の根曲竹は刈り払われている。 道の両側の根曲竹が、多少倒れかかっているのを、手で払いのける程度。 勾配が緩やかになると、舗装路に合流する。
  舗装路出合 8:50 887m 一息入れ、やや急な舗装路を登って行く。 涼しくなったとは言え、勾配があるので、額に汗が滲んでくる。 狭い谷間から、だんだん空間が広がって来ると、舗装路の分岐がある。
  三角点分岐 9:05 952m 分岐左側の道を少し入った所に、「岩渕管理棟」の札が掛かったログハウス風の小屋がある。 分岐のすぐ先に、分岐があり下に降る道と、そのまま登る道になる。 地形図で確認すると、道は登っているようなので、そのままやや急な舗装路を登って行く。 だんだん目の前の空間が開け、紅葉した五輪原の景色が見え出す。 常緑樹の緑と、落葉樹の黄色から赤色に染まったコントラストが美しい。 舗装路の勾配が緩やかになってくると、右側に見えていた電波塔へのT字分岐がある。 電波塔への道には、建物もあるようだ。 T字路を左に曲がり進むと、右側斜面に加茂町の「中国山地の周氷河地形(五輪原農道)」の説明板があり、この辺りの地層を解説してある。 進んで行くと、左下に畑と、畑だったような所が見えてくる。 畑として利用されている所は少ない。 電波塔の右側、遠くに霞んだ、那岐山三座が見える。 そのまま舗装路を進むと、右側に農業資材倉庫が有る前を通る。 この少し先で、舗装路が一部広くなり、戻る方向にUターンする分岐がある。 分岐をUターンし未舗装の林道のような道へ入る。 道の両側は、根曲竹が生えているが、道は車が通った跡が有り、草もほとんど生えていない。 道幅は広く、勾配も緩やかに登って行くと、道が左にカーブする所から電信柱が道に沿って立っている。 電信柱は、右側から延びてきており、右に電信柱の管理道だろうか、踏み跡がある。 ほぼ平坦にちかい緩やかな道を、電信柱に沿ってそのまま進むと、目の前が開け、五輪原の畑と、舗装路が見えてくる。 舗装路に出るところには、猪避けの電気柵が設置されており、左側には農作業用の小屋がある。 そのまま、舗装路に沿って、未舗装の道は緩やかに登ってくと、五輪原で一番高いと思われる1,076mピークに着く。
  1,076mピーク 9:35 1,076m 1,076mピークを示す物は何も無い。 道の両側は、ススキと木で展望は全く無い。 そのまま緩やかに北に降ると、笹とススキの上から、黒岩高原とその先にある反射板が見える。 黒岩高原の電波塔は撤去されているので、反射板の位置から判断する。 歩き易い道は、まだまだ北に続いているが、この先で左側舗装路に出られる所がある。 電気柵を越え、舗装路に出ると、五輪原の畑が広がり、その先に三十人ヶ仙、天狗岩、角ヶ仙、少し霞んだ泉山が見える。 そのまま舗装路を来た方角に戻り、舗装路を歩いて帰る事にする。 距離はあるが、広大な五輪原高原を見ることができる。  降りの勾配が感じられる様になると、道は大きくUターし、加圧ポンプ場の側を通り、旧道への分岐まで戻って来る。 そのまま来た道を引き返す。 途中右に分岐が有り、三角点への近道かと思ったら、行き止まりになっていて引き返す。 素晴らしい景色を見ながら、三角点への分岐まで戻る。
  三角点分岐 10:10 952m 分岐を右に曲がり、「岩渕管理棟」の前を通ると、奧の木立ちに鳥の巣箱が沢山取り付けてある。 舗装路は緩やかに登って行く。 大きく左カーブする所に、右上に上がる、分岐2が有るが、そのまま進む。 少し先右カーブで、左下に降る分岐3が有るが、そのまま緩やかに登ると、道は降って行く。 道の両側は、モミジやカエデの紅葉が美しい。 鳥の囀りを聞きながら降ると、登坂になる。 水が流れる音がするので、五輪原は水が豊富な所なのだろうか。 緩やかに登って行くと、左上に上がる分岐4が有るが、そのまま直進する。 緩やかに降り、右に曲がると畑と作業小屋が見えてくる。 作業小屋の前を通り、平坦な道に沿って畑と整備された土地が広がる。 左側に再び、三十人ヶ仙、天狗岩、角ヶ仙、泉山が見えてくる。 舗装路は最後の造成地へ向い登って行く。 結果的に舗装路を最後まで歩けばよかったのだが、早とちりで、GPSで三角点を確認し、そのまま造成地に途中から、黒いパイプに沿って上がったので、途中の草の中で、草の種が体中に付いてしまった。 草の中を抜け、未舗装の道に出て、体中に付いた草の種を落とす羽目になった。 再度GPSで確認すると、未舗装路の削り取られた急斜面の上に三角点があるようだ。 登れる所を探す。 斜面に沿って木枠に緑色の網のある柵が倒れており、舗装路終点まで行き、柵が無くなった所から取り付き、急斜面を2〜3m登る。 大きな石が斜面に沿ってあるので、石に沿ってトラバース気味に進み、最後上の少し木が無いような所へ、2〜3m真っ直ぐよじ登る。 目の前に三角点の石柱と思ったら、間違いで、その奧に、もう一つ本物の三角点がある。
  五輪原三角点 10:45 1,020m 三角点の周りは、草や潅木の枝で覆われている。 鎌で草を刈り、延びている潅木の枝を選定し、記念撮影。 ここから西に見る、三十人ヶ仙、天狗岩、角ヶ仙、泉山は格別だ。 南側、眼下畑の先に大ヶ山、その左側に黒岩高原が見える。 三角点の登口に、赤テープで印を付けておく。
  休憩後下山 11:00   景色を楽しんだあと、急な斜面なので、滑らないように注意しながら、慎重に降りる。 急斜面で、捉まる物が無いので、石のあるところまでは、足元の土がずれないように、細心の注意が必要だ。 舗装路を降り、平坦になった畑の側で、昼食にする。 曇り空で、日差しが乏しく、風も少しあるが、寒いと言うほどではない。 やはり暖かい物が欲しいので、湯を沸かし、カップラーメンをすする。 ここから見ると、角ヶ仙から天狗岩まで、結構距離があるのが分る。 30分強の昼食休憩の後思い腰を上げ、帰途に付く。 来た道を戻る途中、道端の草の中にツルリンドウの花を見つける。 アップダウンがあり、帰りの舗装路はさすがにしんどい。
  三角点分岐 12:05 952m ここからは、延々下り坂。 途中で、上がってくるトラックとすれ違った。 ゲートが開いているのだろう。
  舗装路出合 12:15 887m 旧道を帰らず、そのまま舗装路を降る。 結構急な下り坂が続く。 歩いた距離が長いので、足がさすがに疲れてくる。 川が近い所では、来るとき通った道や、電信柱が見える。 ずいぶん歩いたなと、思った頃、選果場の建物が見えてくる。
  旧道分岐 12:35 683m ここからも、延々とやや急な下り坂だ。 さすがに退屈してくる。 電信柱は、だいたい40m間隔ぐらいで立てられていると聞いた事があるなと、思いながら、それぞれの距離を歩幅で確認するように降ると、やっとゲートが見えてくる。 やはりゲートは開いていた。 車まで戻ると、さすがに足がだるい。
  駐車位置 12:55 577m 車で上まで行けるが、常にゲートが開いているという訳ではなく、鍵を持っていないと、出られなくなる。 思っていたよりも景色が良く、一般車は通らないので、ハイキングには良い所だが、距離が結構ある。 帰りの黒木キャンプ場から黒木ダムまでは、モミジが紅葉し、美しいが、紅葉を見に来ている人は一人もいない。 車を停めてまで見るほど、珍しくもないので、車窓から眺めるだけだった。



ハイキングルート。


  

五輪原入口のゲート。                   三角点への分岐を過ぎると、五輪原の紅葉が見えてくる。
鍵が無いと車は通れない。
左側から人は入れるが、関係者以外立入禁止。


  

右側に電波塔が見えてくると、モミジが綺麗だ。    電波塔の右側に、那岐山、滝山、爪ヶ城(広戸仙)が霞んで見える。


  

1,076mピークを少し過ぎた辺りからの       1,076mピークを過ぎても、道は続いている。
南東方向展望。                      左側に入る道からすぐ、舗装路に出られる。
黒岩高原が確認できる。                 残念ながらここから、マッコウ(三原山)は確認できない。


  

五輪原の畑の向こうに、右から三十人ヶ仙、     五輪原の畑の中の舗装路を帰る。
天狗岩、角ヶ仙、泉山と続く山が見える。       左側に無人の気象観測設備(アメダスかな?)がある。


  

畑を過ぎると、紅葉が綺麗だ。     旧道分岐の紅葉。


  

分岐3辺りの紅葉も素晴らしい。            五輪原三角点から南側の展望。
                                眼下に畑が広がり、その先に大ヶ山、黒岩高原が見える。


  

五輪原三角点から西側の展望。              五輪原三角点から西側の展望。
左から、泉山、角ヶ仙が見える。              右側から、三十人ヶ仙、天狗岩が見える。




五輪原の三角点(点名:五輪原)。