吾妻山
 休暇村吾妻山キャンプ場駐車場を出発し、原池の側を通り
南西尾根から吾妻山に登る。 大膳原を経由して烏帽子山
まで歩く。 下山は往路を辿り、南ノ原を経由して
出発点に戻る コース


標高      吾妻山        1,238m
         烏帽子山      1,225m (比婆山ひばさん、遊記山ゆきさん、
                             出雲烏帽子山とも呼ばれる)
所在地    広島県庄原市、島根県仁多郡奧出雲町
歩行距離   7.8Km
登山日    2009年9月13日(日)
天候      晴れ後時々曇り。 現地気温13℃。
        さすがに朝が少し涼しく感じられるようになってきた。
        朝駐車場に着いたときは、吾妻山の山頂にガスがかかっていたが
        登って行くとガスが消え、展望が得られた。
アプローチ  自宅を4時55分に出発し、倉敷成羽線を鬼が嶽を経由して成羽まで走る。
        成羽から国道313号線を、川上町に向けて走り、途中から新見川上線に
        入る。 矢戸から北房井倉哲西線に入る。 先週と同様に蚊家から、
        北房井倉哲西線に入る。 野馳小学校の側を通り、JR芸備線の
        野馳駅の側に出て、国道182号線を東城に向かう。
        東城から、国道314号線を走り、途中国道183号線に少しだけ入るが
        再び国道314号線をJR木次線に沿って走る。 県民の森の標識から
        左に曲がり、比婆山県民の森線を少し走り、衣木で左折。
        熊野小学校の手前から比婆山公園線に入り、狭い道を走る。
        これが最短ルートで、ドルフィンバレースキー場手前に出る。
        そこから北に上がって行き、休暇村吾妻山ロッジに着くが、駐車場が
        思ったほど広くなく、登山が目的の為キャンプ場の駐車場に移動。
        7時35分到着、駐車。 自宅から130Km程度の距離だ。
        キャンプ場の駐車場には、車は1台も停まっていない。

備考     この辺りの地域に魅せられ、3週連続で広島、島根県境の山に来た。
        近い所に素晴らしい山々が連なっており、登山道が整備されている
        のは嬉しい限りだ。
        但し、登山口の標高が高く、登頂感に乏しいのが少し惜しまれる所だ。
        とりたてて急な登りも無く、家族で、その日の健康状態、体力に応じて
        楽しめる所となっている。
        昨日の雨で登山道は滑り易く、吾妻山からの降りで、スリップし、ザックから
        登山道の岩当るように、こけた為、尻餅もつかず、たいした事は無かった
        のだが、携帯電話が壊れた。
        電話はかけられるが、画面が全く表示されない。
        画面が初めてカラーになった機種で、長年愛用したがここで買い替えとなって
        しまった事が悔やまれる。
        そのうちMOVAからFOMAにしなければならなかったので、しかたない
        言えばそれまでだが、今の携帯は高すぎる。
        らくらくホンが安かったのだが、まだ年相応の見栄もあり、安くてスリムで
        軽く、一番安いやつにしたが、それでもカメラは当たり前で、GPS
        ワンセグTVまで付いている。
        今度は、ザックの入れる場所を少し考えないといけないな。
        予定ではガイドブック通り、吾妻山山頂から南尾根を南ノ原に降る計画
        だったが、吾妻山山頂にあまりにも早く着きすぎたため、烏帽子山に
        行く事にした。 ガソリン代の節約と、移動時間短縮の為、登山口まで
        最短ルートで来るのだが、今回道路事情が分らず、地図上で細い道が
        車で通れるかどうか分らなかった。
        最悪、引き返して、道を検討し直す事を頭に入れ、朝早く家を出たが、
        思った通りに走れ、登山口に早く着きすぎた。

        道路は舗装されており、細い道だが対向場所も適度にあり、腕さえ
        良ければ、何処でも対向車をかわせるような所が多い。
  チェックポイント 時間 標高 メ        モ
  キャンプ場駐車場 7:45 998m 駐車場から休暇村吾妻山ロッジまで遊歩道を歩く。 橋を2つ渡り、広場を過ぎると、駐車場の側に出る。 ロッジの前に中国自然歩道の案内板があり、それを見てからロッジを回りこむように進む。 草原の中踏み跡に従い北に歩くと原池の側を歩く。 吾妻山山頂にはガスが多少かかっている。 草原には、ツリガネニンジン、マツムシソウ、カワラナデシコなどの花が見られる。 少し歩くとタムラソウやサラシナショウマ、オニユリなども見られる。 草原の中の踏み跡から、広い階段の立派な登山道に変わってくると、少しづつ登って行くようになり、だんだん傾斜が出てくる。 登って行くにしたがって、休暇村吾妻山ロッジの赤い屋根がだんだん小さく遠くなり、回りの山々の景色が良く見えるようになってくる。 吾妻山山頂のガスは既に消え去り、逆光で眩しく見える。 登山道両脇にイヨフウロウがあるが、朝が苦手な彼女たちは花が開ききっておらず、下を向いたまま。 花を見ようと思っても、「せっかちな人ね!、そんな人は大嫌い!」と言われているみたいに、全てのイヨフウロウは下を向いている。 昨日の冷たい雨の性かも知れない。 草の中を良く見ると、タンナトリカブトが見える。 ある程度登ると、ぐるりと展望が有られる尾根に、ベンチがある。 景色を見ながら一息入れ、もうすぐと言う所に見えている頂上に向かい登って行く。 相変らずイヨフウロウは下を向いたままだ。 ベンチが有る所から20分弱で吾妻山頂上に着く。
  吾妻山頂上 8:30 1,238m 吾妻山頂上からは360°の展望が得られる。 山頂は良く晴れて、日差しが暑いが、風は涼しく、日差しが無いと寒いぐらいだ。 残念な事に、高い山は多少ガスがかかっている。 池ノ段、立烏帽子山辺りは綺麗に見えているが、烏帽子山は多少ガスがかかっている。 比婆山はなんとかガスがかからず見えている。 山頂には1名朝食をとっている人がいるだけで、ほぼ貸切状態。
  休憩後下山 8:40   10分程度景色を楽しんだ後、下山にかかるが、まだ時間に余裕があり、烏帽子山まで行く事にする。 景色を見ながら南尾根を少し降ると、大膳原への分岐があり、左に曲がり、東斜面を降って行く。 山頂にもサラシナショウマが多少見える。 降って行くと、ホソバヤヤハハコが咲いている。 少し黒土の滑り易い所が多く、樹林帯に入り、スリップし、携帯が壊れてしまった。 少し降ると南の原への分岐がある。 左に曲がり、大膳原へ向い、緩やかにだらだら降って行くようになる。 樹林帯からススキの草原に出ると、イヨフウロウやウメバチソウ、ゲンノショウコなどが見られる。 相変らず朝寝坊なイヨフウロウ。 彼女たちはまだ下をむいたままだ。 大膳原は広大な草原で平坦。 ススキの原の中央付近に、大膳原野営場への分岐があるが、直進する。 平坦だった道は、溝状に掘られ、丸い石ころがコロコロ転がっている緩い降りになる。 降って行くと中国自然歩道の案内板がある三叉路の横田別に着く。
  横田別 9:10 1,016m 横田別の三叉路には、ベンチやテーブルがあり、ゆっくり休憩できるようになっている。 地形図に南に向う道が記載されているが、ここの指導標にも南に向って「越原 4.5Km」と表示されている。 その指し示す先は、踏み跡が完全に消え、立派なヤブとなっている。 北の大峠(指導標は「馬木」となっている)へは、良い道だ。 横田別をそのまま烏帽子山に向かい登って行く。 やや急な所々階段のある広い中国自然歩道を登る。 少し傾斜が緩やかになった後、再びやや急な登りとなり、道幅も狭くなってくる。 烏帽子山が近くなると、烏帽子山と御陵への分岐がある。 時間も早いので、御陵への道を歩いてみる事にし、右手に進む。 道は烏帽子山をトラバースする平坦な道となる。 この道は美しいブナ林の中、道の中央に苔生した大きな岩があり、なかなか雰囲気の良い道だ。 左側斜面を見上げると、苔生した大きな岩が、ブナ林の中に沢山見える。 距離は短く、すぐ縦走路に出る。 真っ直ぐ縦走路を横切ると、広島県民の森公園センターへ降る。 縦走路を左に曲がり、緩やかに登って行くと、西まわりと東まわりの分岐があり、西まわりで緩やかに登って行く。 木立ちを抜けると、左側に先ほどまでいた、吾妻山が見えてくる。 イヨフウロウが見えないと思っていたら、小さく下を向いて震えていた。 平坦になると頂上のベンチが見え出す。
  烏帽子山頂上 9:45 1,225m 山頂には誰もいない。 貸しきり状態で、東側の展望を確認する。 やはり遠くは霞んでいて、大山は全く見ない。 肉眼では猫山、道後山、船通山が見えるが、私のデジカメでは果たして写るだろうかと言うレベルの見え方。 綺麗に見えるのは、毛無山、伊良谷山辺りまでだ。 少し風があり、日差しは有るが、少し肌寒く、ジャケットを取り出し、上に羽織る。 秋が駆け足で通り過ぎ、季節は冬に向かいつつあるように今日は身を持って感じた。 景色を見ながら少し早めの昼食をとる。 しばらくして、出雲峠から2組の登山者が登ってこられた。
  昼食後下山 10:15   ゆっくりしたかったのだが、じっとしていると寒く感じ、早々下山にかかる。 少し戻る方向に歩くと、大膳原への分岐があり、右に曲がり、緩やかに降って行く。 2ヵ所折り返し降ると、御陵からの道と合流する。 そのまま来た道をテンポ良く降って行く。 こちらは石が多い、階段道だが、濡れた石の上は滑るので注意が必要。
  横田別 10:35 1,016m ここから、大膳原まで緩やかに登って行く。 溝状の道が終わると、ススキの原を吾妻山を見ながら進む。 烏帽子山から避難小屋みたいなものが見えていたので、大膳原野営場に行って見る事にし、右に分岐する。 更に、野営場への指導標があり、右に曲がり、緩やかに樹林帯を降る事わずかで、右側にステージや、ベンチののある広場、左に避難小屋やトイレが見えてくる。 避難小屋は新しく綺麗で、中はかなり広い。 一通り見学した後、元のルートに戻り、緩やかに登って行く。 比婆山方面に向う、沢山の登山者とすれ違う。 帰り道では、さすがにイヨフウロウの花も、シャンと上を向いて綺麗に咲いている。 この辺りはゲンノショウコが多い。 樹林帯に入り、分岐を南ノ原方向(左)に進む。 吾妻山の南尾根をトラバースするこの道は、中国自然歩道となっており、美しい自然林の中を緩やかに登ると、緩やかに降るようになる。 樹林帯を出ると、ツリガネニンジン、マツムシソウ、イヨフウロウ等の花が、両脇に見られるようになる。 南ノ原分岐手前で、南側の展望が良い。 分岐から樹林帯の中、緩やかに降って行くと、キャンプ場の舗装路に出合う。 舗装路を左曲がり、緩やかに降ると、舗装路の終点となる。 トイレの右側に道があり、樹林帯の中緩やかに降ると、下に駐車場がと自分の車が見え出す。 道は折り返し、キャンプ場管理事務所の横に降りて来る。
  キャンプ場駐車場 11:40 998m 朝車が一台も無かった駐車場は、所々空きがあるものの、ほぼ満車状態になっていた。



登山ルート。


  

休暇村吾妻山ロッジ裏の美しい草原を歩く。     草原から吾妻山を見る。
                                吾妻山山頂はまだガスがかかっている。


  

草原のマツムシソウ。                   タムラソウ(紫色)のお花畑にサラシナショウマが見える。


  

吾妻山登山道ベンチが有る所から           吾妻山頂上から休暇村吾妻山ロッジを見下ろす。
吾妻山を見る。                       遠くに南西方向の展望が広がる。
ガスが無くなり、逆光が眩しい。




吾妻山頂上三角点と標柱、指導標。


  

吾妻山頂上から北側の展望。             吾妻山頂上から比婆山と烏帽子山を望む。
高い山は少しガスっている。               少しガスがかかっており、逆光で輪郭だけの写真。


  

大膳原に下る途中のホソバヤマハハコ。       大膳原から吾妻山を振り返る。


  

大膳原のウメバチソウ。                 烏帽子山に登る途中、比婆山への分岐道。
                                美しい自然林の中の道に苔生した岩がある。


  

烏帽子山頂上から東側の展望。            条溝石(右)から見る比婆山。
毛無山の後ろに霞んで見えるのが船通山。
伊良谷山の右側かすかに見えるのが道後山。
肉眼ではハッキリ確認できたが、
写真ではイマイチハッキリしない。


  

大膳原野営場への分岐。                大膳原野営場の避難小屋・
美しいススキの原の先に吾妻山が見える。      新しく綺麗で中は広い。


  

大膳原野営場広場から見る烏帽子山。         大膳原にはゲンノショウコが沢山ある。


  

帰り道では元気な姿が見られたイヨフウロウ。     南ノ原へ向う中国自然歩道。


  

南ノ原から南西方向の展望。               南ノ原から西側を望む。
写真中央下部から左上にかけて             中央に池ノ段が見え、尖った立烏帽子山が奧に見えている。
ドルフィンバレースキー場が見えている。