阿舎利山・三久安山
 引原トンネル林道から、尾根沿いに阿舎利山に登る。
そのまま稜線を北に縦走し、三久安山まで歩く。
下山は、手前のピークまで引き返し、西尾根から林道を経て
姫路市野外活動センターまで降る。 国道歩きで出発点に戻る。


標高      阿舎利山    1,087m
        三久安山    1,123m
所在地    兵庫県宍粟市
歩行距離   10.0Km
登山日    2008年10月19日(日
天候      晴れ。 現地気温10℃
         気温湿度共に低く、爽やかで気持ちが良いが、登りでは汗が出る。
         太陽の日差しが強く、日の差すところは暑い。
岡山の山MLメンバー
         suzukiさん
         森安さん
備考     岡山の山MLメンバーのsuzukiさんに、下草が生えておらず
        何処でも歩けるミステリーゾーンがあると誘われて
        阿舎利山から三久安山までの縦走に参加した。
        鹿の食害のせいか、自然林の中下草が生えておらず
         この一帯は何処でも歩けるミステリーゾーンである。
         展望のある切開きから、作業道出合までは軽いヤブコギが
        あるが、踏み跡があり心配するほどではない。
         稜線上のピークでは、分岐に注意する必要がある。
         下山ルート、尾根分岐からも間違え易い所があり、
         赤テープに従うと良い。
         林道分岐までの未舗装の林道は、背丈程度の草が生い茂り
         踏み跡部分のみ歩いた跡が残っており、一見して林道には
         見えない状態でした。
         今年は暑かったせいか、草が良く茂っています。

アプローチ  自宅を4時55分に出発し、国道429号線を走り、途中から福渡に
        抜ける。 福渡から国道484号線、国道374号線、国道179号線を走り
        待ち合わせ場所の、美作市役所に6寺35分到着。
        7時10分、suzukiさんの車で、美作インターから中国自動車道を
        山崎インターまで走る。 その後国道29号線を北に走り、音水湖の
        引原ダムを過ぎ、橋を渡り、
引原トンネル手前右側の
        林道入口に8寺20分到着、駐車。
  チェックポイント 時間 標高 メ        モ
  駐車位置 8:30 474m 引原トンネル手前の林道入口には、赤い着物を着たお地蔵さんが7体、トタン屋根の下に並ぶ。 林道を少し歩き、鹿避けの柵を開けて私有地の畑に沿って付けられた林道を進む。 通過後柵は閉じておく。 草の生えた林道は、植林手前で再び鹿避けの柵がある。 この柵を乗り越し植林帯の中をコルに向けて登る。 コルから尾根に沿って右側植林帯、左側自然林の尾根を登るが、話に聞いていた通り下草が全く生えておらず、何処でも歩ける所だ。 段々傾斜が急になり、岩が出てくると黒いテレビアンテナのケーブルが尾根に残っている。 急坂を登り切ると少し緩やかになり、少し歩き易くなる。 展望はない尾根だが、木立ちの雰囲気は素晴らしい。 どんどん歩いていくと、木が切られて少しだけ展望のある三角点ピークに着く。
  811.7m三角点ピーク 9:20 812m 切られた木の切り株には○にサの焼印が押されている。 北側に981.6mピークが見えている。 少し休憩をとり、阿舎利山に向けて歩き出す。 一旦緩やかにやや降り、尾根に沿って登って行く。 下草が全く無いと言うのは、何か奇妙な感じがする。 今まであまり見慣れていない光景で少し落ち着かない。 落ち葉と木立ちのコントラストが、まるで絵に描いたように見える。 ブナが多くなってくると阿舎利山が近い。 途中やや急な所はあるものの、比較的歩き易い。 なだらかになり、木立ちが少なくなると阿舎利山頂上に着く。
  阿舎利山頂上 10:05 1,087m 頂上からはほとんど展望はない。 三角点の側に「宍粟50名山 阿舎利山(1087m) No.18」の標柱が立っている。 頂上は広くなだらかで、木立ちで暑さを感じないのはありがたい。 一見して何処かの公園のような感じだ。
  休憩後出発 10:15   少し休憩をとり、三久安山に向けて縦走する。 稜線の踏み跡はハッキリしており、歩き易い。 最初はどんどん緩やかに降って行くが、稜線は曲がりくねり、多少のアップダウンが出てくる。 少し回り込む尾根の分岐が分り難い。 と言うのも、間違い易い分岐では進む方向がかなり急で、倒木が多く、背の低い潅木(シキビ)があり、踏み跡が分かり難い。 間違える方向は、踏み跡がしっかりしている為、現在地が分っていないと行き過ぎてしまう恐れがある。 やや歩き難い稜線を降って行くと鹿避けのネットが見つかる。 その先で東側に切開きがあり、展望が得られる。
  展望のある切開き 10:50 911m 北にこれから登る三久安山が見える。 鹿避けのネットの左側を歩いたり右側を歩いたり、歩き易い方を見ながら、軽いヤブコギで降って行く。 段々ネットの東側が歩き易くなり、ネットの東側を降るようになる。 やや急な登りになってくると、踏み跡を見落とさないように注意しながら潅木の中を軽いヤブコギで登って行くと、急に開け伐採されたピークに着く。
  伐採されたピーク 11:05 902m 日差しが強く暑いが、展望が良く小休止する。 南に先ほどまで登っていた阿舎利山が見える。 北側にこれから向う三久安山とその稜線が見える。 しばし休憩の後、北に向け進む。 ここからヤブコギかと思っていたが、鹿避けネットの東側ススキの茂る中に踏み跡がある。 踏み跡を辿り緩やかに降り、稜線東側を登りつめれば、新しく作られた金属性の4等三角点がある。
  新しく作られた三角点 11:25 933m 三角点の周りの木が伐採され、多少開けた感じではあるが、それほど展望はない。 ここからも踏み跡があるが、多少消えかかっている。 今度は稜線の西側植林帯の中の踏み跡を辿る。 稜線上も歩けなくは無いが、こちらの踏み跡の方が断然歩き易い。 三角点から3分足らず、でかなりしっかりした作業道に出合う。 作業道を登って行くと、2分足らずで尾根に登る分岐があるが、作業道が歩き易いのでこれを歩く事にする。 作業道は1,019mピークを巻いて進む道で、多少のアップダウンは有るが、緩やかに降るような感じの道だ。 このまま作業道を進んで行くと三久安山にはかなり大回りをして、到着時間が遅くなるという話になり、途中から稜線まで登る事にした。 先ほどの尾根への分岐から約20分ほどで稜線に登れるポイントが見つかる。 稜線に向けて急な斜面を登って行くが、伐採された斜面にはピンクのビニール紐が何箇所か着いており、登る際の参考になる。 5分少々急斜面を喘ぎながら登ると、稜線に出る。
  稜線出合 11:55 1,006m 稜線上にはブナが多く、道はしっかりしており歩き易い。 三久安山でお昼にするため、ひたすら登って行く。 それほど急ではないが、けっこう疲れてきた為かしんどい。
  尾根分岐 12:10 1,114m 尾根分岐には案内の指導標があるが、表示が少し分かり難い。 ここから東に降り、雰囲気の良い稜線を登りつめると三久安山に着く。
  三久安山頂上 12:20 1,123m 北側の木立ちの上から多少景色が見えるが、ほとんど展望はない。 マウンテンバイクでの先客が1名。 その方は昼食後東の尾根を降っていったが、そちらに降ると林道でも有るのだろうか。 木陰は涼しくて心地良く、遅い昼食をとり、休憩する。 ここも下草が全く無く、山の上と言う感じがしない。 良く整備された自然公園のようだ。
  昼食後下山 13:00   来た道をゆっくり引き返す。 途中大きなサルノコシカケを見つけ、取ろうとしてストックで叩くが、丈夫なものでびくともしない。 これなら猿が座っても落ちる事はないだろう。
  尾根分岐 13:15 1,114m 尾根分岐から西に進む。 次の尾根分岐は、尾根が分かり難く、方角を間違え易い。 赤テープに従って進むべし。 尾根の道は緩やかに降るようになるが、小さなピークがありその先に、大きな岩がある。 この稜線は、所々で木立ちの合間から南側の景色が見える。 大岩の先のピークで南側の尾根に入るが、真南に降る尾根道に入らないように気を付けないといけない。 ここから緩やかに降って、少し登り返すと981.6mのピークに着く。
  981.6m三角点ピーク 13:40 982m ピンクのビニール紐が付いている踏み跡を降るが、三角点からすぐ南側に展望の良い切開きがある。 西側に三室山などが見えているが、どれがそのピークか分らない。 ここからシダの多い尾根を降る。 途中シダの中に倒木が有るので注意が必要だ。 ある程度降ると尾根から右下に降る踏み跡になり、草が茂っている。 ピンクのビニール紐が目印になる。 草の中の踏み跡を緩やかに降ると草が生い茂る林道に降り立つ。 生い茂る草の中、歩いた所だけ少し草が少ない林道を、降って行くが林道が大きく大回りをする為、ショートカットしようと言う話になる。 大きく左に林道がカーブした地点から南の尾根に入る。 植林帯の尾根には踏み跡が残っており、比較的歩き易い。 ある程度尾根を降った地点(尾根に入り10分弱降った地点)から見計らい、下の林道が有る辺りに向けて、植林の中の斜面を降ると、林道の左ヘアピンカーブの所に降り立つ。 ここで少し休憩を取る。 草の多い林道を5分足らず降ると林道分岐に着く。
  林道分岐 14:25 658m ここから舗装された林道を降って行く。 林道は小川に沿って降っていき、キャンプ設備のある姫路市野外活動センターを過ぎ、音水湖畔の国道29号線に出る。 国道をひたすら駐車位置に向け歩くが、今日は良く歩いたせいか、だんだん足が上がらなくなってくる。 トンネル手前には、送電線鉄塔の巡視路だろうか、登る道がある。 トンネルを過ぎ、車まで戻るとさすがに疲れが出た。
  駐車位置 15:00 474m 帰りは、東粟倉経由で美作市役所まで戻った。 suzukiさん、森安さんお疲れ様でした。 車を出していただいたsuzukiさんありがとうございました。 ヤブもほとんど無く、素敵な山行でした。



登山ルート。




811.7m三角点ピークから北側の展望。
981.6m三角点ピークから降る尾根が正面に見える。
写真中央右よりが尾根分岐のピーク。




阿舎利山頂上三角点。
残念ながら展望はほとんど無い。




阿舎利山頂上の様子。
下草がほとんど無く、ブナが多く雰囲気の良い公園のようだ。




展望のある切開きから北側の展望。
遠くにこれから向う三久安山が見える。




稜線出合。
ブナの多い雰囲気の良い稜線。




三久安山頂上三角点。




981.6m三角点ピーク南側、展望の良い切開きからの展望。
南正面に阿舎利山が見えている。